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大黒屋
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だいこくや
ふりがな文庫
“
大黒屋
(
だいこくや
)” の例文
中
(
なか
)
がらすの
障子
(
しようじ
)
のうちには
今樣
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠數
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと
思
(
おも
)
はるゝ、その一ツ
搆
(
かま
)
へが
大黒屋
(
だいこくや
)
の
寮
(
りよう
)
なり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
どこの
田舍
(
ゐなか
)
にもあるやうに、
父
(
とう
)
さんの
村
(
むら
)
でも
家毎
(
いへごと
)
に
屋號
(
やがう
)
がありました。
大黒屋
(
だいこくや
)
、
俵屋
(
たはらや
)
、
八幡屋
(
やはたや
)
、
和泉屋
(
いづみや
)
、
笹屋
(
さゝや
)
、それから
扇屋
(
あふぎや
)
といふやうに。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
山の手の深い堀井戸の水を浴びようとかいうので、夏は水道の水の
生温
(
なまぬる
)
きを
喞
(
かこ
)
つ下町の女たち二、三人づれで目黒の
大黒屋
(
だいこくや
)
へ遊びに行く途中であった。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
大黒屋
(
だいこくや
)
の番頭
正次郎
(
しょうじろう
)
さんが殺されて、今日細川様へ納める五千両の大金が、
煙
(
けむ
)
のように消えてしまいましたぜ」
銭形平次捕物控:055 路地の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
参考までに、うなぎ屋としての一流の店を挙げると、
小満津
(
こまつ
)
や
竹葉亭
(
ちくようてい
)
、
大黒屋
(
だいこくや
)
などがある。現代的なものに風流風雅を取り入れた、感じのよい店といえよう。
鰻の話
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
▼ もっと見る
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
くのもあれば、お
隣
(
となり
)
の
大黒屋
(
だいこくや
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
くのもあれば、そのまた一
軒
(
けん
)
置
(
お
)
いてお
隣
(
となり
)
の
八幡屋
(
やはたや
)
の
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
くのもあります。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
揉
(
も
)
まれて
出
(
いで
)
し
廓
(
くるわ
)
の
角
(
かど
)
、
向
(
むかう
)
ふより
番頭新造
(
ばんとうしんぞ
)
のお
妻
(
つま
)
と
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
ちて
話
(
はな
)
しながら
來
(
く
)
るを
見
(
み
)
れば、まがひも
無
(
な
)
き
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
なれども
誠
(
まこと
)
に
頓馬
(
とんま
)
の
言
(
い
)
ひつる
如
(
ごと
)
く
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
うつして
夷歌
(
いか
)
によみつゞけぬるもそのかみ
大黒屋
(
だいこくや
)
ときこえし
高
(
たか
)
どのには母の六十の賀の
莚
(
むしろ
)
をひらきし事ありしも又
天明
(
てんめい
)
のむかしなればせき
口
(
ぐち
)
の紙の
漉
(
すき
)
かへし目白の滝のいとのくりことになんありける
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
の
方
(
はう
)
から
見
(
み
)
ますと、
大黒屋
(
だいこくや
)
は
一段
(
いちだん
)
と
高
(
たか
)
い
石垣
(
いしがき
)
の
上
(
うへ
)
にありまして、その
石垣
(
いしがき
)
のすぐ
下
(
した
)
のところまで
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
の
桑畠
(
くはばたけ
)
が
續
(
つゞ
)
いて
居
(
ゐ
)
ましたから
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
女子衆達
(
をんなしゆたち
)
にあと/\まで
羨
(
うらや
)
まれしも
必竟
(
ひつきやう
)
は
姉
(
あね
)
さまの
威光
(
いくわう
)
ぞかし、
我
(
わ
)
れ
寮住居
(
りようずまい
)
に
人
(
ひと
)
の
留守居
(
るすい
)
はしたりとも
姉
(
あね
)
は
大黒屋
(
だいこくや
)
の
大卷
(
おほまき
)
、
長吉風情
(
ちやうきちふぜい
)
に
負
(
ひ
)
けを
取
(
と
)
るべき
身
(
み
)
にもあらず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大黒屋
(
だいこくや
)
とか、
八幡屋
(
やわたや
)
とか、その他いろいろな屋号のついた家々のこけむしたお墓が並んだわきを通って、すぎの枯れ葉の落ちているしめった土をふんで行くだけでも
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今三年の後に見たしと廓がへりの若者は申き、
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
とて
生國
(
しやうこく
)
は紀州、言葉のいさゝか
訛
(
なま
)
れるも可愛く、第一は切れ離れよき氣象を喜ばぬ人なし、子供に似合ぬ銀貨入れの重きも道理
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今三年の
後
(
のち
)
に見たしと
廓
(
くるわ
)
がへりの若者は申き、
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
とて
生国
(
せうこく
)
は紀州、言葉のいささか
訛
(
なま
)
れるも
可愛
(
かわゆ
)
く、第一は切れ離れよき気象を喜ばぬ人なし、子供に似合ぬ銀貨入れの重きも道理
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“大黒屋”で始まる語句
大黒屋常右衛門