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呼留
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よびと
ふりがな文庫
“
呼留
(
よびと
)” の例文
と
後
(
あと
)
じさりに、——いま
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
く
櫛卷
(
くしまき
)
と、
島田
(
しまだ
)
の
母娘
(
おやこ
)
を
呼留
(
よびと
)
めながら、
翁
(
おきな
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
が
擦違
(
すれちが
)
ひに、しやんとして、
逆
(
ぎやく
)
に
戻
(
もど
)
つて
來
(
き
)
た。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
マウパツサンの墓が見附からないので広い墓地を
彷徨
(
うろつ
)
いて探して居ると、
瑠璃紺
(
るりこん
)
の皺だらけのマントウを
被
(
はふ
)
つた
老人
(
としより
)
の墓番が一人通つたので
呼留
(
よびと
)
めて問うた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
その矢先、偶然
思掛
(
おもいがけ
)
ない人に
呼留
(
よびと
)
められて、車賃まで渡されて見ると、訪ねて行きさえすれば少し位の都合はしてもらえないはずはないという事を考えない
訳
(
わけ
)
には行かなかった。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
又
後
(
うしろ
)
ふり向きし
其
(
その
)
あわれさ、
八幡
(
はちまん
)
命かけて堪忍ならずと珠運七と
呼留
(
よびと
)
め、百両物の見事に投出して、亭主お辰の
驚
(
おどろく
)
にも
関
(
かま
)
わず、
手続
(
てつづき
)
油断なく
此
(
この
)
悪人と
善女
(
ぜんにょ
)
の縁を切りてめでたし/\
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
此
(
そ
)
の
癖
(
くせ
)
、もし/\、と
云
(
い
)
つた、……
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
くと、
一番
(
いちばん
)
あとの
按摩
(
あんま
)
が
呼留
(
よびと
)
めた
事
(
こと
)
が、
何
(
ど
)
うしてか
直
(
す
)
ぐに
知
(
し
)
れた……
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「おい。おれだ。どこへ行く。」と
呼留
(
よびと
)
めた声はたしかに顫えていました。
あぢさゐ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
で、
其
(
それ
)
で
矢張
(
やつぱ
)
り、お
前樣
(
まへさま
)
に
私
(
われら
)
がしましたやうに、
背後
(
うしろ
)
から
呼留
(
よびと
)
めまして、
瓦斯
(
がす
)
の五
基目
(
だいめ
)
も、
足
(
あし
)
もとの十九の
數
(
かず
)
も、お
前樣
(
まへさま
)
に
今
(
いま
)
われらが
言
(
い
)
うた
通
(
とほ
)
りの
事
(
こと
)
を
申
(
まを
)
します。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
先
(
ま
)
づ……
最
(
も
)
う
一
(
ひと
)
ツ
念
(
ねん
)
のために
申
(
まを
)
さうに……われらが
居
(
を
)
ります
此
(
これ
)
なる
瓦斯燈
(
がすとう
)
、
唯
(
たつ
)
た
今
(
いま
)
、お
前樣
(
まへさま
)
を
呼留
(
よびと
)
めましたなり、
一歩
(
ひとあし
)
とて
後
(
あと
)
へも
前
(
まへ
)
へも
動
(
うご
)
きませぬ……
此
(
これ
)
は
坂下
(
さかした
)
からはじめまして
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
其時
(
そのとき
)
、
暗
(
くら
)
がりから、しやがれた
声
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けて、
私
(
わたし
)
を
呼留
(
よびと
)
めたものがあります。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わざわざ
呼留
(
よびと
)
めて、災難を
免
(
のが
)
れたとまで事を
誇大
(
こだい
)
にして、礼なんぞおっしゃって、元来、私は余計なお世話だと思って、御婦人ばかりの
御住居
(
おすまい
)
だと聞いたにつけても、いよいよ
極
(
きまり
)
が悪くって
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
呼
常用漢字
小6
部首:⼝
8画
留
常用漢字
小5
部首:⽥
10画
“呼”で始まる語句
呼吸
呼
呼鈴
呼息
呼出
呼子
呼応
呼笛
呼気
呼込