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凝視
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ぎようし
ふりがな文庫
“
凝視
(
ぎようし
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
彼
(
かの
)
ぼんやりした
心
(
こゝろ
)
が
其處
(
そこ
)
へ
繋
(
つな
)
がれたやうに
釣瓶
(
つるべ
)
を
凝視
(
ぎようし
)
した。
彼
(
かれ
)
は
暫
(
しばら
)
くしてから
庭
(
には
)
に
立
(
た
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
其
(
その
)
癖
(
くせ
)
の
舌
(
した
)
を
鳴
(
な
)
らしながら
釣瓶
(
つるべ
)
へ
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時
(
とき
)
の
流行
(
りうかう
)
といへば、
別
(
べつ
)
して
婦人
(
ふじん
)
が
見得
(
みえ
)
と
憧憬
(
しようけい
)
の
的
(
まと
)
にする……
的
(
まと
)
となれば、
金銀
(
きんぎん
)
相
(
あひ
)
輝
(
かゞや
)
く。
弓
(
ゆみ
)
を
學
(
まな
)
ぶものの、
三年
(
さんねん
)
凝視
(
ぎようし
)
の
瞳
(
ひとみ
)
には
的
(
まと
)
の
虱
(
しらみ
)
も
其
(
そ
)
の
大
(
おほ
)
きさ
車輪
(
しやりん
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白い顏と、兩腕が
暗闇
(
くらやみ
)
の
汚點
(
しみ
)
のやうで、一
切
(
さい
)
が靜まり返つてゐる中で、恐怖の眼を光り動かして、私を
凝視
(
ぎようし
)
してゐる、不思議な子供の姿が、本當の幽靈のやうに見えた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
默
(
だま
)
つて
女
(
をんな
)
を
凝視
(
ぎようし
)
してゐた
男
(
をとこ
)
は、
前
(
まへ
)
とは
全然
(
ぜんぜん
)
異
(
ちが
)
つた
柔
(
やさ
)
しさでいつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
玉虫がぢつと、来て
留
(
とま
)
つた、凄いほど美しい
凝視
(
ぎようし
)
。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
花吉は黙つて篠田を
凝視
(
ぎようし
)
せり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
怪我人等
(
けがにんら
)
は
只
(
たゞ
)
凝然
(
ぢつ
)
として
醫者
(
いしや
)
の
熟練
(
じゆくれん
)
した
手
(
て
)
もとを
凝視
(
ぎようし
)
した。
勘次
(
かんじ
)
は
他人
(
ひと
)
の
後
(
うしろ
)
から
爪立
(
つまだて
)
をした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
神経の
澄
(
す
)
みわたる
凝視
(
ぎようし
)
はつづく——
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
側
(
そば
)
に
牛鑵
(
ぎうくわん
)
を
手
(
て
)
にして
立
(
た
)
つた
卯平
(
うへい
)
を
改
(
あらた
)
めて
更
(
さら
)
に
不快
(
ふくわい
)
な
目
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
凝視
(
ぎようし
)
しながら、
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
の
裡
(
うち
)
には
惜
(
を
)
しかつたといふ
念慮
(
ねんりよ
)
が
何
(
なん
)
といふことはなしに
只
(
たゞ
)
ふいと
湧
(
わ
)
いたのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
神経
(
しんけい
)
の
疑
(
うたがひ
)
ふかき
凝視
(
ぎようし
)
……
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
凝
常用漢字
中学
部首:⼎
16画
視
常用漢字
小6
部首:⾒
11画
“凝”で始まる語句
凝
凝然
凝乎
凝結
凝固
凝議
凝脂
凝集
凝塊
凝滞