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ひょうご
ふりがな文庫
“
兵庫
(
ひょうご
)” の例文
あくる二十八日は、法華山へ
行幸
(
みゆき
)
され、あとは一路いそいで月のすえ三十日、
兵庫
(
ひょうご
)
の
福厳寺
(
ふくごんじ
)
につき、ここで中一日は御休息あったとある。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
函館
(
はこだて
)
の三港を開かせたばかりでなく、さらに
兵庫
(
ひょうご
)
の港と、全国商業の中心地とも言うべき大坂の都市をも開かせることになった。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
更
(
さ
)
らに
兵庫
(
ひょうご
)
の
和田岬
(
わだみさき
)
に新砲台の
建築
(
けんちく
)
を命じたるその命を受けて
築造
(
ちくぞう
)
に従事せしはすなわち
勝氏
(
かつし
)
にして、その
目的
(
もくてき
)
は
固
(
もと
)
より
攘夷
(
じょうい
)
に外ならず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
兵庫
(
ひょうご
)
へ行ったんで。試験休みのとき、うちの船で荷物といっしょに親子五人つんでいったん。ふとんと、あとは
鍋
(
なべ
)
や
釜
(
かま
)
やばっかりの荷物。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
隈川
兵庫
(
ひょうご
)
は老臣の中でも、われわれが頼みにしていいと信じていた一人なので、私にはちょっと不審に思えたのです。
失蝶記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
一昨二十八日
兵庫
(
ひょうご
)
着港、昨日十一番会社(オリエンタル・バンクのこと)ロッセル、ゴロンビー両人に面会したところ、造幣寮開設後
追々
(
おいおい
)
外国人から地金を差出し
明治の五十銭銀貨
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
藍の小弁慶のお召の
半纏
(
はんてん
)
を着て、鏡に向って立膝をしながら、洗い髪の
兵庫
(
ひょうご
)
に、
黄楊
(
つげ
)
の櫛を
無雑作
(
むぞうさ
)
に横にさして立ち上るところへ、二階から小娘が下りて来ました。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
外国奉行
(
がいこくぶぎょう
)
の
竹内下野守
(
たけうちしもつけのかみ
)
・
松平石見守
(
まつだいらいわみのかみ
)
・
京極能登守
(
きょうごくのとのかみ
)
の三
人
(
にん
)
が
使節
(
しせつ
)
で、その
役目
(
やくめ
)
は、まえにやくそくしていた
江戸
(
えど
)
・
大阪
(
おおさか
)
・
兵庫
(
ひょうご
)
(
神戸
(
こうべ
)
)・
新潟
(
にいがた
)
でとりひきをはじめるのを
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それから
西宮
(
にしのみや
)
、
兵庫
(
ひょうご
)
を経て、
播磨国
(
はりまのくに
)
に
入
(
い
)
り、
明石
(
あかし
)
から本国姫路に出て、
魚町
(
うおまち
)
の旅宿に三日いた。九郎右衛門は伜の家があっても、本意を遂げるまでは立ち寄らぬのである。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
彼が
不埒
(
ふらち
)
を働いたとすれば、自分もまたその
責任
(
せきにん
)
を分かたねばならぬと思い、西郷が来るや
否
(
いな
)
や、ただちに彼を
兵庫
(
ひょうご
)
に引連れ、明日君が君公の前に
侍
(
じ
)
すれば、生命はないぞ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
それからまた女の結髪が昔の娼婦などの結うた「
立
(
た
)
て
兵庫
(
ひょうご
)
」にどこか似ているのも面白い。
映画雑感(Ⅵ)
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「すなわち楠氏の一族にあたる和田
新発意
(
しんぼち
)
の正しい後胤、和田
兵庫
(
ひょうご
)
と申す者。……」
弓道中祖伝
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そこからかなりの距離がありましたが、今しも、
涅槃桜
(
ねはんざくら
)
のそばを通ってゆく
兵庫
(
ひょうご
)
くずしの女を、群衆の中から見つけ出すと共に
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この条約によると、
神奈川
(
かながわ
)
、長崎、
函館
(
はこだて
)
の三港を開き、
新潟
(
にいがた
)
の港をも開き、文久二年十二月になって江戸、大坂、
兵庫
(
ひょうご
)
を開くべき約束であった。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
神奈川
(
かながわ
)
(
横浜
(
よこはま
)
)・
長崎
(
ながさき
)
・
新潟
(
にいがた
)
・
兵庫
(
ひょうご
)
(
神戸
(
こうべ
)
)のみなとをひらくことがきめられました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「うむ、ちょっと
兵庫
(
ひょうご
)
を呼べ」
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
村田
与三
(
よぞう
)
は、納戸役であるが、しかし、今は肥後へ行っている柳生家の嫡孫
兵庫
(
ひょうご
)
とは、好敵手だといわれた者である。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
商船十数
艘
(
そう
)
、軍艦数隻、それらの外国船舶が
兵庫
(
ひょうご
)
の港の方に集まって来たころである。横浜からも、長崎からも、
函館
(
はこだて
)
からも、または
上海
(
シャンハイ
)
方面からも。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「牧野
兵庫
(
ひょうご
)
、これをおせ!」
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
(この頃はなんでも、
兵庫
(
ひょうご
)
の
御影
(
みかげ
)
あたりで、誰やらの下屋敷にごろついているそうな)そういう噂は聞えたが
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それよりも、わたしは
兵庫
(
ひょうご
)
や大坂の開港開市ということの方が気にかかる。外国公使の参内も無事に済んだからって、それでよいわと言えるようなものじゃありますまい。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
しかもここへ来る前、柳生
兵庫
(
ひょうご
)
や家臣の者とも、忍びやかに
諜
(
しめ
)
し合せて来たことまで見届けてある
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、
荷持
(
にもち
)
をさせてくれというので、断ると、では
兵庫
(
ひょうご
)
とやら碑をお建てになる場所で、土かつぎでも、職人の手つだいでも、なんでもいいから使ってくれと
強
(
た
)
っていう。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尼
(
あま
)
ヶ
崎
(
さき
)
の城主
青山家
(
あおやまけ
)
の領内で、
兵庫
(
ひょうご
)
の
坂本村
(
さかもとむら
)
の
畠地
(
はたち
)
であるが、すぐ西南四、五町ほどさきに、
湊川
(
みなとがわ
)
の流れがあり、遠く
延元
(
えんげん
)
元年五月の
楠木
(
くすのき
)
、
足利
(
あしかが
)
両氏の古戦場としても知れているので
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伊藤一刀斎、丸目
蔵人
(
くらんど
)
、柳生
兵庫
(
ひょうご
)
、小野典膳、
諸岡一羽
(
もろおかいちう
)
その他、多くの剣客たちでも、等しく武者修行はしたろうが、各〻、意図する所があり、純粋な剣道修行であったかどうかは疑わしい。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
啓之助はそれを
幸
(
さいわ
)
いに、誰よりも早く、庭手へ下りかけようとすると、そこへ
作事奉行
(
さくじぶぎょう
)
の中村
兵庫
(
ひょうご
)
、
城普請
(
しろぶしん
)
の
棟梁
(
とうりょう
)
益田藤兵衛
(
ますだとうべえ
)
、そのほか
石垣築
(
いしがきづき
)
の役人などが、落ちつきのない顔色でバラバラと
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
兵庫
(
ひょうご
)
は今、
彼方
(
かなた
)
の橋廊下を越えて、
宗矩
(
むねのり
)
の部屋のほうへ渡って来た。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、宗矩はいつも、
兵庫
(
ひょうご
)
の姿を見ては、心の
裡
(
うち
)
でつぶやいた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
柳生
兵庫
(
ひょうご
)
は、表の中門まで出て、お通の身を案じていた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗矩も、
兵庫
(
ひょうご
)
も、
呟
(
つぶや
)
いたまま、しばらく暗然としていた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
兵庫
(
ひょうご
)
さまが、ちょっと、来て欲しいと申されまする」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
兵庫
(
ひょうご
)
へ」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兵
常用漢字
小4
部首:⼋
7画
庫
常用漢字
小3
部首:⼴
10画
“兵庫”で始まる語句
兵庫頭
兵庫介
兵庫助
兵庫守
兵庫県
兵庫結
兵庫鎖
兵庫利厳
兵庫氷上
兵庫屋藤次郎