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入道
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にゅうどう
ふりがな文庫
“
入道
(
にゅうどう
)” の例文
で伊那丸も、さまざまな
疑惑
(
ぎわく
)
に胸をつつまれながら、
眸
(
ひとみ
)
をそらして、こんどはきっと、
入道
(
にゅうどう
)
の顔をにらみつけた。——
梅雪
(
ばいせつ
)
もまけずに
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
可愛らしい鼓村は、大きな、
入道
(
にゅうどう
)
のような体で恐縮し、間違えると子供が
石盤
(
せきばん
)
の字を消すように、箏の
絃
(
いと
)
の上を
掌
(
てのひら
)
で
拭
(
ふ
)
き消すようにする。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「ちょうにん、ちょうにん、ちょうじゅうろう、まんまる
入道
(
にゅうどう
)
、ひら
入道
(
にゅうどう
)
、せいたか
入道
(
にゅうどう
)
、へいがのこ、いっちょうぎりの、ちょうぎりの。」
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
よく見ると、そいつの頭は、タコ
入道
(
にゅうどう
)
のように、でっかくて、かみの毛なんか、一本もはえていません。その顔に、ギョロッとした、まんまるな目が、二つついているのです。
電人M
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
三歳の頃に描いた
襖画
(
ふすまえ
)
が今でも川越の家に残ってるそうだが、どんな田舎の百姓家にしろ、襖画を描くというはヘマムシ
入道
(
にゅうどう
)
や「へへののもへじ」の
凸坊
(
でこぼう
)
の自由画でなかった事は想像される。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
そのそばには、いつものたこ
入道
(
にゅうどう
)
が、ひげのはえた
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
けて、さも
勝
(
か
)
ちほこるように
笑
(
わら
)
いながら、
赤
(
あか
)
い
舌
(
した
)
を
出
(
だ
)
している。また
目
(
め
)
からも
一筋
(
ひとすじ
)
の
糸
(
いと
)
のように
火
(
ひ
)
を
吹
(
ふ
)
いて、
少年
(
しょうねん
)
の
死骸
(
しがい
)
を
見下
(
みお
)
ろしている。
天女とお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この方は大事なお客様、わたしがお送りして、今お帰し申すところ——それより、奥に、釣竿を
担
(
かつ
)
いだ変な
入道
(
にゅうどう
)
が飛び出して、先生と斬り合いになろうとしています。皆さん、早く行ってみて下さい。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「いやさ、
入道
(
にゅうどう
)
道三の一族ででもあらうかと言ふ事ぢや。」
雨ばけ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
入道
(
にゅうどう
)
の形に沈んでゆくのに眺め入った。
小品四つ
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
「おお、
入道
(
にゅうどう
)
よ。ようぞ見えられた」
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
秋風や壁のへマムシヨ
入道
(
にゅうどう
)
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「おい。へまむし
入道
(
にゅうどう
)
」
秀才養子鑑
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
つやつやしい
入道
(
にゅうどう
)
あたまながら、
鎧
(
よろい
)
を
外
(
はず
)
した腹巻だけの華美な武将いでたちで、こがね作りの太刀を横におき
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
するとその
時
(
とき
)
はるか
下
(
しも
)
の
方
(
ほう
)
からたこの
入道
(
にゅうどう
)
が八
本足
(
ほんあし
)
でにょろにょろ出てきて、おそるおそる
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
清盛は晩年に出家して
入道
(
にゅうどう
)
となっている。一般の先入主では、
平太
(
へいた
)
清盛だの、
大弐
(
だいに
)
清盛だの、参議清盛などと時代別に呼ばれるよりも
浄海入道
(
じょうかいにゅうどう
)
のほうが通りがいい。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弟
(
おとうと
)
の
方
(
ほう
)
は、「まんまる
入道
(
にゅうどう
)
、ひら
入道
(
にゅうどう
)
、せいたか
入道
(
にゅうどう
)
、へいがのこ、いっちょうぎりの、ちょうぎりの。」をやっているうちに、くたびれてしまって、おとうさんも
小言
(
こごと
)
をいうのが
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そして今、二人の髪の端だけを切らせ、筑前のと添えて、お
位牌
(
いはい
)
の前に供えて参ったが、おかげでこの暑さにも、頭だけは涼しくなった。はははは。
入道
(
にゅうどう
)
とは涼しいものよな
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
するとどうでしょう、中を目のくらむような
金銀
(
きんぎん
)
さんごと
思
(
おも
)
いの
外
(
ほか
)
、
三
(
み
)
つ
目
(
め
)
小僧
(
こぞう
)
だの、
一
(
ひと
)
つ
目
(
め
)
小僧
(
こぞう
)
だの、がま
入道
(
にゅうどう
)
だの、いろいろなお
化
(
ば
)
けがにょろにょろ、にょろにょろ
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
して
舌切りすずめ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「む……」
入道
(
にゅうどう
)
はじッと
郷士
(
ごうし
)
の
面
(
おもて
)
をみつめて、しばらくその
大胆
(
だいたん
)
な
押
(
お
)
し
売
(
う
)
りにあきれていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まんまる
入道
(
にゅうどう
)
、ひら
入道
(
にゅうどう
)
、せいたか
入道
(
にゅうどう
)
、へいがのこ、いっちょうぎりの、ちょうぎりの、ちょうのちょうのちょうぎりの、あの山の、この山の、そのまた
向
(
む
)
こうのあの山
越
(
こ
)
えて、この山
越
(
こ
)
えて
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「やがては、
入道
(
にゅうどう
)
して、山林の一庵にでも
籠
(
こも
)
りたい気でおられるのではないか」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
高時のことばに、彼が、はっと進みかけると、
二階堂
(
にかいどう
)
ノ
出羽
(
でわ
)
ノ
入道
(
にゅうどう
)
道蘊
(
どううん
)
が
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
脇屋ノ二郎義助以下、大館宗氏、堀口貞満、同行義、岩松経家、
里見義胤
(
さとみよしたね
)
、江田行義、篠塚伊賀守、
瓜生保
(
うりゅうたもつ
)
、
綿打
(
わたうち
)
ノ
入道
(
にゅうどう
)
義昭
(
ぎしょう
)
、世良田兵庫助、田中氏政、山名忠家、
額田為綱
(
ぬかだためつな
)
、等、等、等……
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どれ」と、
入道
(
にゅうどう
)
はそれを受けとり、馬上で
扇面
(
せんめん
)
の文字を読み
判
(
はん
)
じて——
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やがて江田行義、篠塚伊賀守、
綿打
(
わたうち
)
ノ
入道
(
にゅうどう
)
義昭
(
ぎしょう
)
らの三隊が、川へ先陣を切ってゆくと、がぜん、対岸から猛烈な
弓鳴
(
ゆな
)
りがおこった。およそ相手が
渡渉
(
としょう
)
して来そうな浅瀬は敵もよく見ていたのである。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“入道”で始まる語句
入道雲
入道鰐
入道相國
入道丸
入道殿
入道等
入道頭
入道信輝
入道昌山
入道殿下