万歳ばんざい)” の例文
旧字:萬歳
でも、ごろからほしいとおもったうしを一とうったといてありました。信吉しんきちは、こころなかで、いくたびも万歳ばんざいさけんだのであります。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
たまらなくなって、格二郎は木馬の上で両手をひろげると、万歳ばんざいを連呼した。ラッパ抜きの変妙な楽隊が、それにして鳴り響いた。
木馬は廻る (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
教場へ出ると生徒は拍手をもってむかえた。先生万歳ばんざいと云うものが二三人あった。景気がいいんだか、馬鹿にされてるんだか分からない。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
だがその実際はシナ皇帝の万歳ばんざい、万万歳を祈るためにやる方法でございますから、その真実の意味を訳すると大祈祷会ということになるです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
と、突然とつぜんぎすぎようとする橋の上に、群れていた観衆が、なつかしい母国語で、「万歳ばんざい」を叫んでくれます。みれば、顔の黄色い、日本人ばかり。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
「おお、万歳ばんざい。それだ、君はこんどこそ表面に立って仕事をするのだ。わしは君のことについて、いずれ市民にすっかり本当のことを話をするつもりだ」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕は叔父上を本当は好きなんだ、とも申していました。それを伺ってホレーショーは、泣くほどうれしく有難く思いました。デンマーク万歳ばんざいを、心の中で叫びました。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)
かえってご機嫌きげんをとったり、はなはだしいのは万歳ばんざいをとなえてやったものもあったそうですからね。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「忘れおこう、呂布はゆるせ」と、釈然と悟った容子ようすなので、これ、太師の賢明によるところ、覇業はぎょう万歳ばんざいの基であると、直ちに、呂布へもその由を告げて、大いに安心していた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桃太郎ももたろうがこういうと、いぬも、さるも、こえをそろえて、「万歳ばんざい万歳ばんざい。」とさけびました。
桃太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
『この格子こうしうちより君等きみら祝福しゅくふくせん、正義せいぎ万歳ばんざい! 正義せいぎ万歳ばんざい!』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれらはいちように手をあげて万歳ばんざいをとなえた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「や、万歳ばんざい、勝負なし」
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
万歳ばんざい……。」と、もうわせたごとく、みんなのさけぶこえが、勇吉ゆうきちみみこえたのです。しばらく、かれは、うっとりとしていました。
心は大空を泳ぐ (新字新仮名) / 小川未明(著)
奥でもう万歳ばんざいですよと云う声がきこえる。お客とは野だだなと気がついた。野だでなくては、あんな黄色い声を出して、こんな芸人じみた下駄を穿くものはない。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また永田町首相官邸かんていの付近には、青年団体や日蓮宗にちれんしゅうの信者などがしかけて、ラッパをき、太鼓たいこを鳴らし、叛軍のために万歳ばんざいを唱えたが、どこからも制止されなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
するとみんなは口々くちぐちに「万歳ばんざい万歳ばんざい。これで安心あんしんだ。」
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
これをみていた一彦は、おもわず万歳ばんざいをさけびました。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ゴルドン君の万歳ばんざいをとなえようじゃないか」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
万歳ばんざい! 万歳ばんざい!」とさけびながら、どうか、めでたく凱旋がいせんしてきてください。そのときは、また
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
旅団長が祝詞を読む、知事が祝詞を読む、参列者が万歳ばんざいを唱える。それでおしまいだ。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
思わず声をそろえて、万歳ばんざいを叫んだのであった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
万歳ばんざい!」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
天皇陛下てんのうへいか 万歳ばんざい!」とさけぶとともに、みずあけめてえなくなったのでした。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい、テイラー博士
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たつ一は、のどもやぶれよとばかりに、大声おおごえげて、万歳ばんざいたびとなえたのでした。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい!」と、たけちゃんと、としちゃんは、をできるだけげて、さけびました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい!」と、いうこえが、どこかとおくのほうから、きこえてきました。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい!」と、良二りょうじが、さけびました。
昼のお月さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさん、万歳ばんざい! 万歳ばんざい!」
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさん、万歳ばんざい!」
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい万歳ばんざい。」
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
万歳ばんざい!」
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)