鐵道てつだう)” の例文
新字:鉄道
くてまた週間しうかんぎ、つひにミハイル、アウエリヤヌヰチととも郵便いうびん旅馬車たびばしや打乘うちのり、ちか鐵道てつだうのステーシヨンをして、旅行りよかうにと出掛でかけたのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
とうさんが東京とうきやう時分じぶんには、鐵道てつだうのないころですから、是非ぜひとも木曽路きそぢあるかなければりませんでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
れでも鐵道てつだうかよふやうにりましたら度〻たび/\御出おいであそばしてくださりませうか、そうならばうれしけれどゝふ、れとてもきたくてゆく故郷ふるさとでなければ、此處こゝられるものならかへるではなく
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
東京市とうきやうしの「櫻田本郷町さくらだほんごうちやう」を「本郷町ほんごうちやう櫻田さくらだ」としてはいけない。鐵道てつだう驛名えきめいの「羽前向町うぜんむかふまち」を「向町むかふまち羽前うぜん」としてはいけない。おな理由りゆうで「伊東忠太いとうちうた」を「忠太伊東ちうたいとう」としてはいけないのである。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
上京じやうきやうするのに、もうひとつの方法しかたは、金澤かなざはから十三里じふさんり越中ゑつちう伏木港ふしきかうまで陸路りくろたゞ倶利伽羅くりからけんす——伏木港ふしきかうから直江津なほえつまで汽船きせんがあつて、すぐに鐵道てつだうつゞいたが、まをすまでもない、親不知おやしらず
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さううまつて、さも自慢じまんさうにくびについてすゞらしてせました。とうさんのおうちまへ木曾街道きそかいだうつて、鐵道てつだう汽車きしやもない時分じぶんにはみんなそのみちあるいてとほりました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
現時げんじ見解けんかいおよ趣味しゆみるに、六號室がうしつごときは、まことるにしのびざる、厭惡えんをへざるものである。かゝ病室びやうしつは、鐵道てつだうること、二百露里ヴエルスタ小都會せうとくわいおいてのみるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)