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かるがる
ふりがな文庫
“
軽々
(
かるがる
)” の例文
旧字:
輕々
鼓村さんは、自分だけでなら、どんなふうにも弾けるので、癖になってしまってて、困ると自分でこぼして、気持ちが
軽々
(
かるがる
)
したように
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
全部が
金
(
かね
)
で出来ていたにも拘らず、小川を流れていくどんぐりの皿よりももっと
軽々
(
かるがる
)
と、
盛
(
も
)
り上がって来る磯波の上に浮かんでいました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
かなり裕福な商家であったが、次男坊で肌合の変っていた三四郎は、W大学の英文科を
卒
(
お
)
えると、教師になって
軽々
(
かるがる
)
諸国行脚の途についた。
寒の夜晴れ
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
それでも
革舟
(
コラクル
)
はただちょっと跳ね上って、
弾機
(
ばね
)
仕掛のように踊り、鳥のように
軽々
(
かるがる
)
と向側の波窪へ降りてゆくのであった。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
「よく人の説を聞いて
軽々
(
かるがる
)
しく自説をはかないところが凡でない。」という。とにかく友人として交わってくれという。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
海岸で知り合っただけの、どこのどういうひとかわからない外国人の招待などに、
軽々
(
かるがる
)
しく応じないほうがいいということにみなの意見がまとまったこと。
キャラコさん:07 海の刷画
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
農を
斯
(
この
)
土から
彼
(
かの
)
土に移すのは、霊魂の
宿換
(
やどがえ
)
を命ずるのである。其多くは死ぬるのである。農も死なゝければならぬ場合はある。然し
其
(
それ
)
は
軽々
(
かるがる
)
しく断ずべき事ではない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
どうか
軽々
(
かるがる
)
しくお
信
(
しん
)
じなさらずに、一
度
(
ど
)
わたくしと
法術
(
ほうじゅつ
)
比
(
くら
)
べをさせて
頂
(
いただ
)
きとうございます。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
米を主食という言葉は
軽々
(
かるがる
)
しく用いられているけれども、今も全国を通じて米食率はおそらくは三分の二以内、
僅
(
わず
)
か半世紀以前までは、それが五十%を少し越える程度であり
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
『ハハハハハ冬が過ぎればまた春になりますからねエ』と小山はさも
軽々
(
かるがる
)
と答えた。
小春
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
神職
秘
(
ひ
)
しがくしに秘め置くべき、この
呪詛
(
のろい
)
の
形代
(
かたしろ
)
を(藁人形を示す)言わば
軽々
(
かるがる
)
しう身につけおったは——別に、
恐多
(
おそれおお
)
い
神木
(
しんぼく
)
に打込んだのが、森の中にまだ
他
(
ほか
)
にもあるからじゃろ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
考えて見ると
空
(
くう
)
と空とを孕んだ紙の層はいかに高くとも、実に
軽々
(
かるがる
)
としたものにはちがいない。だがあまりの不釣合いではないか。おお、紙の入道雲が
歩行
(
ある
)
く歩行く、光り輝く紙の雪山が。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
その
中
(
うち
)
余は日本の力士を大きく
仁王
(
におう
)
の如く米国水兵を小さく
小児
(
しょうに
)
の如くに描き、日本の力士が
軽々
(
かるがる
)
と米俵を両手に一ツ一ツ持上げたるさまを見て米国水兵の
驚愕
(
きょうがく
)
せるさまを示したるものと
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
だが、しかし——鷲そのものは、
蛾次郎
(
がじろう
)
を敵ともおもわず、また竹童を
仇
(
かたき
)
とも思うようすもない。
軽々
(
かるがる
)
と、二少年を背にのせて、そのゆうゆうたるすがたを、
南蛮寺
(
なんばんじ
)
の空にまいあがらせた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ちいさな、というのに力を入れて、丁度
絃
(
いと
)
の締まった箏を、
軽々
(
かるがる
)
と坐ったまま、ぐるりと
筆規
(
ぶんまわし
)
のように振りかえた
便次
(
ついで
)
に、
抱
(
かか
)
えるようにして見せた。
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
雀が小枝に飛びうつる時でもそうは行くまいと思われるほど
軽々
(
かるがる
)
と、ビレラフォンの傍におりて来ました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
「
何
(
なに
)
をするのか。」と
思
(
おも
)
っていますと、もう
一人
(
ひとり
)
の
坊
(
ぼう
)
さんは、いきなりそこに
座
(
すわ
)
っている三
人
(
にん
)
のうちの
一人
(
ひとり
)
をそれは
軽々
(
かるがる
)
と、かごでもつるすようにつるし
上
(
あ
)
げて、
庭
(
にわ
)
にほうり
出
(
だ
)
しました。
人馬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と、ばかり
軽々
(
かるがる
)
小脇に引っ抱えて馳けだした。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
クイックシルヴァがこう言うと、彼の帽子が
翼
(
はね
)
をひろげましたので、彼の首が肩から抜け出して飛んで行くかと思いのほか、彼のからだ全体が
軽々
(
かるがる
)
と空中に持上りました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
それを
聞
(
き
)
いた七
人
(
にん
)
の
大臣
(
だいじん
)
が、
太子
(
たいし
)
さまともあるものがそんな
軽々
(
かるがる
)
しい
事
(
こと
)
をなさるとはといって、やかましく
小言
(
こごと
)
を
申
(
もう
)
しました。
太子
(
たいし
)
はその
話
(
はなし
)
をお
聞
(
き
)
きになると、七
人
(
にん
)
の
大臣
(
だいじん
)
を
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
して
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
々
3画
“軽”で始まる語句
軽蔑
軽
軽業
軽佻
軽忽
軽侮
軽捷
軽舸
軽業師
軽率