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瓶
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へい
ふりがな文庫
“
瓶
(
へい
)” の例文
「こよいは、星の色までが、美しく見えます。これはわが家の秘蔵する長寿酒です。太師の寿を万代にと、初めて
瓶
(
へい
)
をひらきました」
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この間宿の客が山から取って来て
瓶
(
へい
)
に
挿
(
さ
)
した一輪の白さと大きさと
香
(
かおり
)
から推して、余は有るまじき広々とした
画
(
え
)
を頭の中に描いた。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
第三個は鼠色の大外套にくるまり、帽をまぶかに被りてついぢに
靠
(
よ
)
りかゝりたるが、その
身材
(
みのたけ
)
はやゝ小く、
瓶
(
へい
)
を口にあてゝ酒飮み居たり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
例年の「豆日草堂集」には、其前日に
高束
(
たかつか
)
応助と云ふものが梅花を贈つたので、それを
瓶
(
へい
)
に插した。「佳賓満堂供何物。独有梅花信不違。」高束応助とは誰であらうか。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
几案
(
きあん
)
整然として、すみずみにいたるまで一点の
塵
(
ちり
)
を
留
(
とど
)
めず、あまつさえ古銅
瓶
(
へい
)
に早咲きの梅一両枝趣深く
活
(
い
)
けたるは、
温
(
あたた
)
かき心と細かなる注意と熟練なる手と常にこの
室
(
へや
)
に往来するを示しぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
昨夕
(
さくせき
)
八時三十分アフイミアは汁を盛れる
瓶
(
へい
)
を持ちて彼の階段を通過する際、終に倒れて
下肢
(
かし
)
骨折をなせり。吾人は不幸にして未だルキアノツフ氏の該階段を修繕せしむるに意ありや否やを
詳
(
つまびらか
)
にせず。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
外
(
と
)
の
面
(
も
)
には桜
盛
(
さか
)
るをわが
瓶
(
へい
)
の
室咲
(
むろざ
)
きの
薔薇
(
ばら
)
ははやもしぼめり
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
うなじはかなく
瓶
(
へい
)
とるは、 峡には一のうためなり。
文語詩稿 五十篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
瓶
(
へい
)
に頼りて願ひまつる。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
瓶
(
へい
)
青し白玉椿
挿
(
さし
)
はさむ
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
人々と媼との物語はこれにて止み、卓を圍める一座の興趣は漸くに加はりて、
瓶
(
へい
)
は手より手にと忙はしく遣り取りせらるゝことゝなりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
女の手がこの蓋にかかったとき「あら
蜘蛛
(
くも
)
が」と云うて長い
袖
(
そで
)
が横に
靡
(
なび
)
く、二人の男は共に
床
(
とこ
)
の方を見る。香炉に隣る
白磁
(
はくじ
)
の
瓶
(
へい
)
には
蓮
(
はす
)
の花がさしてある。
一夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
よほど
欣
(
うれ
)
しかったと見える。自分の手で、古銅の
瓶
(
へい
)
にそれを
挿
(
い
)
けると、
回向
(
えこう
)
の水の供えてある小机の傍らに置き
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「同年(丁未)初冬偶成」が即是で、
瓶
(
へい
)
に菊花を插して茶に
烹
(
に
)
ると云つてある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼は此地の聚珍館内なる
瓶
(
へい
)
又は壺の數々を擧げて、これに畫きし畫工に説き及ぼし、次いでその畫工の技巧を辯明したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しまいには
畠山
(
はたけやま
)
の
城址
(
しろあと
)
からあけびと云うものを取って来て
瓶
(
へい
)
に
挿
(
はさ
)
んだ。それは色の
褪
(
さ
)
めた
茄子
(
なす
)
の色をしていた。そうしてその一つを鳥が
啄
(
つつ
)
いて
空洞
(
うつろ
)
にしていた。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
仁斎は、床の一
軸
(
じく
)
を見て云った。
瓶
(
へい
)
には黄菊が
挿
(
い
)
けてある。墨の香と菊の香とが、
薫々
(
くんくん
)
と和していた。
日本名婦伝:小野寺十内の妻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此日余語の家には、
瓶
(
へい
)
に
梅菊
(
ばいきく
)
が插してあつたので、それが蘭軒の詩に入つた。歳晩に近づいては、詩集は事を紀せずして、勤向覚書が僅に例年の医術申合会頭の賞を得たことを伝へてゐる。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
二方は
生垣
(
いけがき
)
で仕切つてある。四角な庭は
十坪
(
とつぼ
)
に足りない。三四郎は此狭い
囲
(
かこひ
)
の
中
(
なか
)
に立つた
池
(
いけ
)
の女を見るや否や、
忽
(
たちま
)
ち悟つた。——花は必ず
剪
(
き
)
つて、
瓶
(
へい
)
裏に
眺
(
なが
)
むべきものである。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あれに、銅器の
瓶
(
へい
)
があります。水を汲み入れてさしあげましょう」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あの
瓶
(
へい
)
の
挿梅
(
さしうめ
)
は、そちが致したか。ゆかしい
心入
(
こころい
)
れに思う」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
侍女の玉蘭が、
瓶
(
へい
)
を持って側へ寄って来た。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
美陶
(
びとう
)
の
瓶
(
へい
)
。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“瓶”の意味
《名詞》
瓶(びん)
液体や漬物、ジャムなどを入れるガラス製、陶磁器製、プラスチック製などの容器。
かめ。
徳利。
(出典:Wiktionary)
“瓶”の解説
瓶、壜(びん)は、ガラスや陶器を材料とした容器。
(出典:Wikipedia)
瓶
常用漢字
中学
部首:⽡
11画
“瓶”を含む語句
水瓶
酒瓶
花瓶
瓶子
一瓶
大瓶
小瓶
茶瓶
禿茶瓶
藍瓶
銀瓶
釣瓶落
硝子瓶
瓶花
金瓶
陶瓶
土瓶
鉄瓶
薬瓶
溲瓶
...