“一瓶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとびん45.5%
いちびん18.2%
ひとつ18.2%
ひとかめ9.1%
いっぺい9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一瓶ひとびんの水と、数粒の豆が浮いてる貧しい一皿のしるとを、寝台のそばに置き、彼の鉄枷てつかせを調べ、鉄格子てつごうしをたたいて検査した。
その翌々日なりき、宮は貫一に勧められて行きて医の診察を受けしに、胃病なりとて一瓶いちびん水薬すいやくを与へられぬ。貫一はまことに胃病なるべしと思へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
日は暖かでも風が冷く途中は随分ひえましたろ、一瓶ひとつ煖酒つけましよか、と痒いところへ能く届かす手は口をきく其ひまに、がたぴしさせず膳ごしらへ、三輪漬はの香ゆかしく
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
この場合は簡単に口で言われるような「主題」はないかもしれないが、花を生ける人の潜在意識の中に隠れたテーマがあってこそ一瓶ひとかめの花が生け上げられるのである。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
うしろの床には、伊弉諾尊いざなぎのみこと伊弉冊尊いざなみのみことの二神をまつって、そこにも一穂いっすい神灯みあかしと、一瓶いっぺい神榊みさかきと、三宝には餅や神酒みきが供えられてあった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)