牛乳ぎゅうにゅう)” の例文
顔をあらう牛乳ぎゅうにゅうと、のむブドウしゅがおいてありましたが、女のほうのむすめのまえには、顔をあらう水と、のむ水がおいてありました。
「あの、今日、牛乳ぎゅうにゅうぼく※とこへ来なかったので、もらいにあがったんです」ジョバンニが一生けんめいいきおいよくいました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
白は急に背中の毛が逆立さかだつように感じました。まっ黒! そんなはずはありません。白はまだ子犬の時から、牛乳ぎゅうにゅうのように白かったのですから。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
女中にたのんで雌牛めうしちちをしぼってもらったので、夕食には牛乳ぎゅうにゅうがあった。これほどうまいごちそうを、わたしたちは味わったことはなかった。
蕎麦そばもこの頃はめました、かゆ野菜やさい少しばかり、牛乳ぎゅうにゅう二合ほどつとめてみます、すべて営養上えいようじょう嗜好しこうはありませんと。
りにいくとき、はりうのにもらったのだ。これで牛乳ぎゅうにゅうってきてやろうよ。だれか、いちばんいえちかいものが、おさらをってこない。」
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
其後白と黒との間に如何どんな黙契が出来たのか、白はあまり黒の来遊らいゆうを拒まなくなった。白をもらって来てくれた大工が、牛乳ぎゅうにゅうぐるまの空箱を白の寝床に買うて来てくれた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
おまえはおかあさんから、牛乳ぎゅうにゅうのしぼりだいを、なんどもなんどもひったくったな。それから、おかあさんが牛乳桶ぎゅうにゅうおけはこんでいるときに、いろんないたずらをしたっけな。
けれどもおとうさんとぼくと妹はポチのそばをはなれないで、じっとその様子ようすを見ていた。おかあさんが女中に牛乳ぎゅうにゅうたおかゆを持って来させた。ポチは喜んでそれを食べてしまった。
火事とポチ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
牛乳ぎゅうにゅうのゼリー 冬付録 病人の食物調理法の「第百四十七 牛乳のゼリー」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
中にはいると、牛乳ぎゅうにゅうだの、お砂糖さとうのかかった、焼きまんじゅうだの、りんごだの、くるみだの、おいしそうなごちそうが、テーブルにならばりました。
夜中よなかでもきて、わたしは、牛乳ぎゅうにゅうませたり、くときはりをしなければなりません。」と、むすめは、こたえました。
海からきた使い (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうえもう一つの証拠しょうこには、しばらくたつとかれは大きなはちに牛乳ぎゅうにゅうを入れて持って来た。わたしたちの雌牛めうしちちである。しかもそれだけではなかった。
それからにわかにお母さんの牛乳ぎゅうにゅうのことを思いだしてジョバンニはその店をはなれました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
牛乳ぎゅうにゅうかゆ 秋付録 米料理百種「日本料理の部」の「第六 牛乳の粥」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
青年せいねんは、二人ふたり子供こどもが、子犬こいぬのために牛乳ぎゅうにゅうさがしている、やさしいこころをいじらしくおもわずにはいられませんでした。
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうすりゃ、あんたにはまい朝牛乳ぎゅうにゅうで顔をあらわせてあげるし、ブドウしゅものませてあげるよ。といっても、うちのむすめには水で顔をあらわせて水をのませておくけどね。
ジョバンニはもういろいろなことでむねがいっぱいで、なんにもえずに博士はかせの前をはなれて、早くお母さんに牛乳ぎゅうにゅうって行って、お父さんの帰ることを知らせようと思うと
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
牛乳ぎゅうにゅうかゆ 冬付録 病人の食物調理法の「第二十二 牛乳の粥」
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
しかし、ちちとぼしいのでした。あかぼうは、毎晩まいばん夜中よなかになるとちちをほしがります。いま、おかあさんは、この夜中よなかきて、火鉢ひばち牛乳ぎゅうにゅうのびんをあたためています。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ほしたちは、それで、二人ふたり子供こどもらについては、安心あんしんしたようです。ただあわれな母親ははおやが、このさむよるにひとりきて、牛乳ぎゅうにゅうあたためているのを不憫ふびんおもっていました。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
牛乳ぎゅうにゅうをやっておくれ。」と、まことさんが、いいました。二人ふたりは、よろこんでそこからると
僕たちは愛するけれど (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのころ、牛乳ぎゅうにゅう配達はいたつする箱車はこぐるまいた青年せいねんは、しろのことをおもしていました。
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)