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無器用
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ぶきよう
ふりがな文庫
“
無器用
(
ぶきよう
)” の例文
だが、気弱な
頬
(
ほお
)
が月のようにはにかんでいる。
無器用
(
ぶきよう
)
な
小供
(
こども
)
のように卒直に歩く——実は長い洋行後
駒下駄
(
こまげた
)
をまだ
克
(
よ
)
く
穿
(
は
)
き
馴
(
な
)
れて居ないのだ。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
与八は、やっとのことで縁側へ腰をかけ、
無器用
(
ぶきよう
)
な手つきをして、恐る恐る茶碗を取り上げておしいただきます。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
霜
(
しも
)
白
(
しろ
)
い
自分
(
じぶん
)
の
庭
(
には
)
を
往來
(
わうらい
)
へ
出
(
で
)
ると
無器用
(
ぶきよう
)
な
櫟
(
くぬぎ
)
の
林
(
はやし
)
が
彼
(
かれ
)
の
行
(
ゆ
)
くべき
方
(
かた
)
に
從
(
したが
)
つて
道
(
みち
)
に
沿
(
そ
)
うて
連
(
つらな
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
お
召物
(
めしもの
)
が
濡
(
ぬ
)
れますと
言
(
い
)
ふを、いゝさ
先
(
まづ
)
させて
見
(
み
)
てくれとて
氷嚢
(
こほりぶくろ
)
の
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
いて
水
(
みづ
)
を
搾
(
しぼ
)
り
出
(
だ
)
す
手振
(
てぶ
)
りの
無器用
(
ぶきよう
)
さ、
雪
(
ゆき
)
や
少
(
すこ
)
しはお
解
(
わか
)
りか、
兄樣
(
にいさん
)
が
頭
(
つむり
)
を
冷
(
ひや
)
して
下
(
くだ
)
さるのですよとて
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立っては歩かれないくらい、
勾配
(
こうばい
)
のきゅうな
青銅瓦
(
せいどうがわら
)
の上をのしのしと
無器用
(
ぶきよう
)
にはいあがって
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
なかでは、イノシシがさかんにあばれまわりましたが、からだがおもすぎるうえに、
無器用
(
ぶきよう
)
なものですから、
窓
(
まど
)
からとびだすこともできず、とうとう生けどりにされてしまいました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
性格から言っても、竜一は単純で、
無器用
(
ぶきよう
)
で、よくおだてに乗る子であるのに、由夫は、ませた、小智恵のきく子で、どうかすると、遠まわしに竜一の親たちの陰口をきいたりする。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「大丈夫だよ。手
探
(
さぐ
)
りでも」自分はかまわずに電燈をつけた。細帯一つになった母は
無器用
(
ぶきよう
)
に
金槌
(
かなづち
)
を使っていた。その姿は何だか家庭に見るには、余りにみすぼらしい気のするものだった。
子供の病気:一游亭に
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
無器用
(
ぶきよう
)
なお
前樣
(
まへさま
)
が
此子
(
このこ
)
いぢくる
譯
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
くまじ、お
歸
(
かへ
)
りに
成
(
な
)
るまで
私
(
わたし
)
が
乳
(
ちゝ
)
を
上
(
あ
)
げませうと、
有
(
あり
)
さまを
見
(
み
)
かねて、
隣
(
となり
)
の
妻
(
つま
)
の
子
(
こ
)
を
抱
(
だ
)
いて
行
(
ゆ
)
くに、
何分
(
なにぶん
)
お
頼
(
たの
)
み
申
(
まをし
)
ますと
言
(
い
)
ひながら
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
器
常用漢字
小4
部首:⼝
15画
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
“無”で始まる語句
無
無暗
無頓着
無理
無垢
無花果
無事
無聊
無造作
無慙