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たより
ふりがな文庫
“
消息
(
たより
)” の例文
ロミオ
師
(
し
)
の
御坊
(
ごばう
)
か、
消息
(
たより
)
は
何
(
なん
)
とぢゃ?
殿
(
との
)
の
宣告
(
いひわたし
)
は
何
(
なん
)
とあったぞ? まだ
知
(
し
)
らぬ
何樣
(
どのやう
)
な
不幸
(
ふしあはせ
)
が、
予
(
わし
)
と
知合
(
しりあひ
)
にならうといふのぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
お前もう
去
(
いな
)
しますか? ああ恋人よ、殿御よ、わが
夫
(
つま
)
よ、恋人よ! きつと毎日
消息
(
たより
)
して下され。これ一時も百日なれば、一分も百日ぢや。
文章その他
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
わたくしは清澄の茂太郎と一緒になりました、あなたにも一度お
消息
(
たより
)
をしようと思っているうちに、つい御無沙汰になってしまいました……
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
十七歳のときに死んだので、かりにその遺骸をこの寺にあずけたままで、一家は北の方へおもむきましたが、その後なんの
消息
(
たより
)
もありません。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
予定の時日を京都で
費
(
ついや
)
した自分は、友達の
消息
(
たより
)
を一刻も早く耳にするため停車場を出ると共に、岡田の家を尋ねなければならなかったのである。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
殊
(
こと
)
に、私の心を打ったのは昔の恩人である祖父の安否を気遣って、当てにもならぬ
消息
(
たより
)
を待って、この山奥に暮している父親の尊い心と、その心の中を察して
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
ああ、心配でならないこと。沖はどないに荒れているか……浜へ行ったら
消息
(
たより
)
があるかもしれない。……父さんを、かねちゃん……かねちゃん、見に行って来てよ。
嵐の夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「……ハハア……それじゃ、お母さんからのお
消息
(
たより
)
が、それから
後
(
のち
)
ちっともないのですね」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それについては、
私
(
わたくし
)
があまりたびたび
訪
(
たず
)
ねるのは、
却
(
かえ
)
って
修行
(
しゅぎょう
)
の
邪魔
(
じゃま
)
になりましょうから、
成
(
な
)
るべく
自分
(
じぶん
)
の
住所
(
じゅうしょ
)
を
離
(
はな
)
れずに、ただ
折々
(
おりおり
)
の
消息
(
たより
)
をきいて
楽
(
たの
)
しむことに
致
(
いた
)
しましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
まる
三月
(
みつき
)
、なんの
消息
(
たより
)
もきかぬ小萩、このまゝ、永久に相見る機会がないかもしれぬ小萩、たとえそういう機会があつたにしろ、おそらく、彼の手に再び戻つて来ようとは思えぬ小萩
光は影を
(新字新仮名)
/
岸田国士
(著)
それだのに女は一言も云わず、別れましょうとも切れましょうとも、何とも云わずに姿を消し、今日迄
消息
(
たより
)
しなかったのである。さて、ところで、今逢った。と、そのような冷淡なのである。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それから数年の間は、何をしていたかちっとも
消息
(
たより
)
を聞きませんでしたが、噂によりますと、
何
(
な
)
んでも賭博ですっかり財産を無くしてしまい、内地にも居られなくなってアメリカに渡ったそうです。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
そう言って出て行ったきり、お雪からは何の
消息
(
たより
)
もないのであった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
又八のおばばは、おれを
仇
(
かたき
)
の何のと
罵
(
ののし
)
ったが、おれは、又八の
消息
(
たより
)
をあのおふくろへ告げることが、自分の
責任
(
つとめ
)
だ、友達の信義だ、そう思ったからこそ、山木戸をむりに越え、村へ帰って来たのだ。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
松吉の方からはその晩なんの
消息
(
たより
)
もなかった。
半七捕物帳:05 お化け師匠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
藤吉からは何の
消息
(
たより
)
もありません。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
お前もう
去
(
いな
)
しますか? ああ恋人よ、殿御よ、わが
夫
(
つま
)
よ、恋人よ! きつと毎日
消息
(
たより
)
して下され。これ、一時も百日なれば、一分も百日ぢや。
文章その他
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
けれども七兵衛は、この口を守って、中からの
消息
(
たより
)
を待って動かないのは、何か自信があるらしいのであります。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ヂュリ (樓上より)お
前
(
まへ
)
もう
去
(
いな
)
しますか? あゝ、
戀人
(
こひびと
)
よ、
殿御
(
とのご
)
よ、わが
夫
(
つま
)
よ、
戀人
(
こひびと
)
よ! きっと
毎日
(
まいにち
)
消息
(
たより
)
して
下
(
くだ
)
され。これ、一
時
(
とき
)
も百
日
(
にち
)
なれば、一
分
(
ぷん
)
も百
日
(
にち
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
……もし、あの
中
(
なか
)
に、そのお
友
(
とも
)
だちがいられたなら、おそらく、もう
消息
(
たより
)
は
聞
(
き
)
かれますまい。
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの夕方門の前に
佇
(
たたず
)
んでいた以来は、何の
消息
(
たより
)
もありませんが、しかしその五月前の葉書には、確かに
南高来
(
みなみたかき
)
郡大野木村郵便局
留置
(
とめおき
)
と、いつもの住所が書いてあったのです。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
私の成人する頃には益さんももう
宅
(
うち
)
へ来なくなった。おおかた死んだのだろう。生きていれば何か
消息
(
たより
)
のあるはずである。しかし死んだにしても、いつ死んだのか私は知らない。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「時に
忠一
(
ちゅういち
)
さんから何か
消息
(
たより
)
があったか。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「下谷の
御徒町
(
おかちまち
)
に島田虎之助という先生がある、流儀は
直心陰
(
じきしんかげ
)
、拙者が若いうちからの
懇意
(
こんい
)
で、今でも折々は
消息
(
たより
)
をする、この人はまさに剣道の師たるべき達人じゃ」
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ロミオ さらばぢゃ! かりそめにも
機會
(
きくわい
)
さへあれば
消息
(
たより
)
を
怠
(
おこた
)
ることではない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ああして
追出
(
おんで
)
てしまやがって、その後は、さっぱり
消息
(
たより
)
を聞かねえ、聞きてえとも思わねえし、聞きたくもねえのだが、ロクなことはあるめえよ、
本木
(
もとき
)
にまさる
末木
(
うらき
)
なしでなあ、人間
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お君が入って来た軽業の一座は、あれから
散々
(
ちりぢり
)
になってしまって、またも旅廻りをしているか、江戸へ帰ったか、それさえ
消息
(
たより
)
がないということで、お君は
落胆
(
がっかり
)
しました。兵馬も困りました。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お
消息
(
たより
)
をいただくと、取るものも取りあえずにこうして急いで参りました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「甲府から帰って以来、さっぱり
消息
(
たより
)
を知らせぬ、あの駒井能登守……」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「へえ、たしかにお使者のおもむきを果して参りました、
青嵐親分
(
あおあらしおやぶん
)
にお手紙をお手渡しを致して参りました、同時に、あちらの親分からこちらの親分へ、この通り、お
消息
(
たより
)
を持参いたして参りました」
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“消息”の意味
《名詞》
消 息(しょうそく、歴史的仮名遣い:せうそく、せうそこ)
人や物事の事情・動静。また、それを伝えるもの。
(出典:Wiktionary)
消
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
“消息”で始まる語句
消息子
消息通
消息中
消息文