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指揮
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さしづ
ふりがな文庫
“
指揮
(
さしづ
)” の例文
時計のやうに正確に——これが座右の銘でもあり、生徒に説いて聞かせる教訓でもあり、また職員一同を
指揮
(
さしづ
)
する時の精神でもある。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
桝組も
椽配
(
たるきわ
)
りも我が為る日には我の勝手、何所から何所まで一寸たりとも人の
指揮
(
さしづ
)
は決して受けぬ、善いも悪いも一人で脊負つて立つ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
女組は
一先
(
ひとまづ
)
別室に休息した。富江一人は
彼室
(
あつち
)
へ行き
此室
(
こつち
)
へ行き、
宛然
(
さながら
)
我家の様に振舞つた。お柳は
朝
(
あさつ
)
から口喧しく台所を
指揮
(
さしづ
)
してゐた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
一日を子供の世話と
雇人
(
やとひにん
)
等の
指揮
(
さしづ
)
とに疲れ切つて、夕暮のゴタ/\した勝手元で、大きな戸棚の中へ首を突ツ込んで
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
とてもの事に明日からは、私に隠居をさせてくれて、家の事はいつさい万端、お前が
指揮
(
さしづ
)
するやうに、旦那様へお前から、お願ひ申しておくれでないか。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
敬
(
うやま
)
ふ武士の
面目
(
めんぼく
)
さもあるべし因て兩人は人殺しの
罪
(
つみ
)
さし
免
(
ゆる
)
せば此旨
有難
(
ありがた
)
く心得よ夫と
指揮
(
さしづ
)
に小役人は二人が
繩目
(
なはめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
斯學
(
しがく
)
に
熱心
(
ねつしん
)
なる
公
(
こう
)
は、
焚火
(
たきび
)
にも
當
(
あた
)
られず、
直
(
たゞ
)
ちに
車夫
(
しやふ
)
を
指揮
(
さしづ
)
して、
余
(
よ
)
の
穴
(
あな
)
の
上部
(
じやうぶ
)
の
方
(
はう
)
で
發掘
(
はつくつ
)
を
始
(
はし
)
められた。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
下の家とは
僅
(
わづ
)
か十間位しか離れて居らぬので、
母屋
(
おもや
)
では既に大騒を遣つて居る様子で、やれ水を運べの
桶
(
をけ
)
を持つて来いのと老主人が声を限りに
指揮
(
さしづ
)
する
気勢
(
けはひ
)
が
分明
(
はつきり
)
と手に取るやうに聞える。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
富江一人は
彼室
(
あちら
)
へ行き
此室
(
こちら
)
へ行き、
宛然
(
さながら
)
我家の樣に振舞つた。お柳は朝から口喧しく臺所を
指揮
(
さしづ
)
してゐた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
上野町なる名主の方へ送り遣はせ
而
(
して
)
又
(
また
)
斯
(
かく
)
込合
(
こみあふ
)
中
(
なか
)
なれば其具足櫃大小等は其方ども持參せよと
指揮
(
さしづ
)
あるに同心は
畏
(
かしこ
)
まり候とて
直樣
(
すぐさま
)
手早く具足櫃を
脊負
(
せおひ
)
差替の大小九寸五分其外都合五本の
刀
(
かたな
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
屠手の頭は手も庖丁も紅く血潮に
交
(
まみ
)
れ乍ら、あちこちと小屋の内を廻つて
指揮
(
さしづ
)
する。そこには
竹箒
(
たけばうき
)
で牛の
膏
(
あぶら
)
を掃いて居るものがあり、こゝには砥石を出して出刃を磨いで居るものもあつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
煙草
(
たばこ
)
の好きな叔母が
煙管
(
きせる
)
を離さずに、
雇人
(
やとひにん
)
を
指揮
(
さしづ
)
して
忙
(
いそ
)
がしい店を
切盛
(
きりもり
)
してゐる
状
(
さま
)
も見えるやうで、其の忙がしい中で、
甥
(
をひ
)
の好きな
蒲鉾
(
かまぼこ
)
なぞを取り寄せてゐることも想像されないではなかつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
眼の前では我が
指揮
(
さしづ
)
に従ひ働くやうなれど、蔭では勝手に
怠惰
(
なまけ
)
るやら
譏
(
そし
)
るやら散〻に茶にして居て、
表面
(
うはべ
)
こそ
粧
(
つくろ
)
へ誰一人真実仕事を好くせうといふ意気組持つて仕てくるゝものは無いは、ゑゝ情無い
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
隠居の
勘解由
(
かげゆ
)
はモウ六十の坂を越して体も弱つてゐるが、小心な、一時間も
空
(
むだ
)
には過されぬと言つた
性
(
たち
)
なので、小作に任せぬ家の
周囲
(
まはり
)
の菜園から桑畑林檎畑の手入、皆自分が手づから
指揮
(
さしづ
)
して
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
大岡殿
或時
(
あるとき
)
役人を
呼
(
よば
)
れ
瀬川
(
せがは
)
一
件
(
けん
)
の盜賊共數日になれども更に
行方
(
ゆくへ
)
知れず
因
(
よつ
)
て其方共
名主
(
なぬし
)
へ
掛
(
かゝ
)
り江戸中の
外療醫
(
ぐわいれうい
)
を
吟味
(
ぎんみ
)
して見よ
似寄
(
により
)
の者あるべきぞと
指揮
(
さしづ
)
ありしに付八方へ分れて
名主
(
なぬし
)
へ掛り外療醫者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“指揮”の意味
《名詞》
指 揮(しき)
集団行動を統率し、まとめること。
音楽で、合奏および合唱を率いて演奏をとりまとめること。
(出典:Wiktionary)
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
揮
常用漢字
小6
部首:⼿
12画
“指揮”で始まる語句
指揮者
指揮刀
指揮官
指揮杖
指揮棒