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おしだ
ふりがな文庫
“
押出
(
おしだ
)” の例文
出家は、上に
何
(
なん
)
にもない、
小机
(
こづくえ
)
の前に坐って、
火入
(
ひいれ
)
ばかり、
煙草
(
たばこ
)
なしに、灰のくすぼったのを
押出
(
おしだ
)
して、自分も
一膝
(
ひとひざ
)
、こなたへ進め
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
度を失った荒くれ共、帽子だ
拳銃
(
ピストル
)
だと騒ぎながら表へ
押出
(
おしだ
)
そうとした、その時、倉庫の入口へふいに現われて
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
極
(
きは
)
めて
押出
(
おしだ
)
す
門口
(
かどぐち
)
お
慈悲
(
じひ
)
に
一言
(
ひとこと
)
お
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れをと
詫
(
わび
)
るも
泣
(
な
)
くも
何
(
なん
)
の
用捨
(
ようしや
)
あらくれし
詞
(
ことば
)
に
怒
(
いか
)
りを
籠
(
こ
)
めて
嫁
(
よめ
)
でなし
舅
(
しうと
)
でなし
阿伽
(
あか
)
の
他人
(
たにん
)
の
來
(
く
)
る
家
(
いへ
)
でなし
何
(
なん
)
といふとももう
逢
(
あ
)
はぬぞ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此の間お
宅
(
うち
)
へお寄り申そうと思いまして参ると、番頭さんが何とか云いましたっけ、
治平
(
じへい
)
さんかえ、武骨真面目なお方で、
呍
(
うん
)
とお店に坐っている様子てえものは、実に山が
押出
(
おしだ
)
したような姿で
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
若い女はそういって立上ると、ともづなを解いた舟を中流に
押出
(
おしだ
)
します。
奇談クラブ〔戦後版〕:12 乞食志願
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
と、その細い、
幽
(
かすか
)
な、空を通るかと思う雨の中に、図太い、
底力
(
そこぢから
)
のある、そして、さびのついた
塩辛声
(
しおからごえ
)
を、腹の底から
押出
(
おしだ
)
して
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
挨拶
(
あいさつ
)
とともに
番頭
(
ばんとう
)
がズイと
掌
(
てのひら
)
で
押出
(
おしだ
)
して、
扨
(
さ
)
て
默
(
だま
)
つて
顏色
(
かほいろ
)
を
窺
(
うかゞ
)
つた、
盆
(
ぼん
)
の
上
(
うへ
)
には、
湯札
(
ゆふだ
)
と、
手拭
(
てぬぐひ
)
が
乘
(
の
)
つて、
上
(
うへ
)
に
請求書
(
せいきうしよ
)
、むかし「かの」と
云
(
い
)
つたと
聞
(
き
)
くが
如
(
ごと
)
き
形式
(
けいしき
)
のものが
飜然
(
ひらり
)
とある。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
老爺
(
ぢい
)
は
咳
(
しはぶき
)
を
一
(
ひと
)
つ
故
(
わざ
)
として、
雪枝
(
ゆきえ
)
の
背中
(
せなか
)
を
丁
(
とん
)
と
突出
(
つきだ
)
す。これに
押出
(
おしだ
)
されたやうに、
蹌踉
(
よろめ
)
いて、
鼓草
(
たんぽゝ
)
菫
(
すみれ
)
の
花
(
はな
)
を
行
(
ゆ
)
く、
雲
(
くも
)
踏
(
ふ
)
む
浮足
(
うきあし
)
、ふらふらと
成
(
な
)
つたまゝで、
双六
(
すごろく
)
の
前
(
まへ
)
に
渠
(
かれ
)
は
両手
(
りやうて
)
を
支
(
つ
)
いて
跪
(
ひざまづ
)
いたのであつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
のんのんのんのんと
押出
(
おしだ
)
したとある……板の間ヶ原や、古戦場。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
のん/\のん/\と
押出
(
おしだ
)
したとある……
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
ヶ
原
(
はら
)
や、
古戰場
(
こせんぢやう
)
。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
行儀
(
ぎょうぎ
)
わるく、火鉢を
斜
(
なな
)
めに
押出
(
おしだ
)
しながら
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
押
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
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