手分てわけ)” の例文
それから五にん手分てわけをして、窟内くつないくまなく調査てうさしてると、遺骨ゐこつ遺物ゐぶつ續々ぞく/″\として發見はつけんされる。それをあやまつてみさうにる。大騷おほさはぎだ。
歌舞伎座稽古は後々のちのちまで三階運動場を使用するが例なり。稽古にかかる前破笠子より葉書にて作者部屋のものを呼集め手分てわけなして書抜かきぬきをかく。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そこで八州の手を頼み、手分てわけをいたして調べましたが、何うしても知れません、なか/\な奴でございます。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三人さんにん各自てんで手分てわけをして、会員くわいゝん募集ぼしうする事につた、学校にる者、ならび其以外それいぐわいの者をも語合かたらつて、惣勢そうぜい二十五にんましたらうか、其内そのうち過半くわはん予備門よびもんの学生でした
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
渋江氏では、優善がもんを排せんがために酒色の境にのがれたのだろうと思って、手分てわけをして料理屋と妓楼ぎろうとを捜索させた。しかし優善のありかはどうしても知れなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
毀して手分てわければ、三十人も五十人も居るからまたたに出来て仕舞しまううが、それは出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それを手頃の大きさに裂く係ができ、材料を分ける係ができ、そしていよいよ全員が手分てわけをして、眼張作業が始まった。紙と布とを飯粒で幾重にも隙間に張りかさねるのだった。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
上郷かみごう村の熊という男、友人とともに雪の日に六角牛に狩に行き谷深く入りしに、熊の足跡を見出でたれば、手分てわけしてその跡をもとめ、自分は峯の方を行きしに、とある岩のかげより大なる熊此方を見る。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
村の百姓を頼んで手分てわけをして、どろ/\押して参りましたが、もう間に合いは致しません、斬った奴はとううちへ帰って寝ている時分、百姓しゅが大勢行って見ると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼は一昨年をととしの冬英吉利イギリスより帰朝するや否や、八方に手分てわけして嫁を求めけれども、器量のぞみ太甚はなはだしければ、二十余件の縁談皆意にかなはで、今日が日までもなほその事に齷齪あくさくしてまざるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
重二郎を捜しにやった所が、此方こっちへ来た事は来たが、ぐ横浜へ往ったが、まアけえらねえかと云われ、せがれも驚いてけえり、手分てわけをして諸方を捜したが、一向に知れず
まだ私の娘の死骸が分りませんので諸方へ手分てわけをして捜している内、何処其処どこそこういう死骸が流れて来たなどゝ人の噂を聞き、船で彼方此方あちらこちら捜して永代の橋の処まで来ると
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
直に吉浜から江の浦小田原と手分てわけえして尋ねたが知んねいでしまった、何でも山越しに箱根の方へげたこんだろうとあとで評議イしたことサ、孩児は背中の疵がでけえに血がえらく出たゞから
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
敵の行方は八州へも頼んでえたから、今に関取が出て来れば手分てわけえして富五郎を押えてたゝいたら、大概たいがい敵は一角にちげえねえと思ってるくらいだから、機嫌の悪い事が有るなら私にそういって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)