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愁眉
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しうび
ふりがな文庫
“
愁眉
(
しうび
)” の例文
「幸に
濃妝
(
のうせう
)
をもつて妾が
雙頬
(
さうけふ
)
の
啼痕
(
ていこん
)
を
掩
(
おほ
)
ふを得るも
菱華
(
りやうくわ
)
は独り妾が
妝前
(
せうぜん
)
の
愁眉
(
しうび
)
を
照
(
てら
)
さざる殆ど稀なり」という文体である。
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
然
(
しか
)
るに
南方
(
なんぱう
)
の
文帝
(
ぶんてい
)
、
元嘉
(
げんか
)
の
年中
(
ねんちう
)
、
京洛
(
きやうらく
)
の
婦女子
(
ふぢよし
)
、
皆
(
みな
)
悉
(
こと/″\
)
く
愁眉
(
しうび
)
、
泣粧
(
きふしやう
)
、
墮馬髻
(
だばきつ
)
、
折要歩
(
せつえうほ
)
、
齲齒笑
(
うしせう
)
をなし、
貴賤
(
きせん
)
、
尊卑
(
そんぴ
)
、
互
(
たがひ
)
に
其
(
そ
)
の
及
(
およ
)
ばざるを
恥
(
はぢ
)
とせり。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
だが、
併
(
しか
)
しこの皆吉の打明け話は大變なことでした。曲者の奪つた夜光石は、唯のギヤマンの
僞物
(
にせもの
)
とわかると、事態はすつかり變り、庄司三郎兵衞も、一應は
愁眉
(
しうび
)
を開くことになるわけです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
皆が
愁眉
(
しうび
)
を開いて喜んだのであつた。
島木赤彦臨終記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
呼出しの上夫々相當の
過料
(
くわれう
)
申付らる
斯
(
かく
)
て天一坊一
件
(
けん
)
善惡
(
ぜんあく
)
邪正
(
じやせい
)
明白に
決斷
(
けつだん
)
相濟み
落着
(
らくちやく
)
となりければ
此段
(
このだん
)
上聽
(
じやうちやう
)
に
達
(
たつ
)
しける將軍家の上意に
若
(
もし
)
越前
(
ゑちぜん
)
無ば彼惡僧に
誑
(
たばか
)
られん者と深く
御稱美
(
ごしようび
)
有て三州
額田郡
(
ぬかたごほり
)
西大平
(
にしおほひら
)
に於て一萬石加増仰付られ越前守是迄の
心勞
(
しんらう
)
一方ならざりしも
其甲斐
(
そのかひ
)
ありて
愁眉
(
しうび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
恥辱
(
はぢ
)
と
恐怖
(
おそれ
)
とに
弱
(
よわ
)
きものの
聲
(
こゑ
)
をも
得立
(
えた
)
てず、
傷
(
いた
)
み、
悲
(
かなし
)
み、
泣
(
な
)
ける
容
(
かたち
)
、
粧
(
よそほ
)
はざるに
愁眉
(
しうび
)
、
泣粧
(
きふしやう
)
。
柳腰
(
りうえう
)
鞭
(
むち
)
に
折
(
くじ
)
けては
折要歩
(
せつえうほ
)
を
苦
(
くる
)
しみ、
金釵
(
きんさい
)
地
(
ち
)
に
委
(
ゐ
)
しては
墮馬髻
(
だばきつ
)
を
顯實
(
けんじつ
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
愁眉
(
しうび
)
は
即
(
すなは
)
ち
眉
(
まゆ
)
を
作
(
つく
)
ること
町内
(
ちやうない
)
の
若旦那
(
わかだんな
)
の
如
(
ごと
)
く、
細
(
ほそ
)
く
剃
(
あた
)
りつけて、
曲
(
まが
)
り
且
(
か
)
つ
竦
(
すく
)
むを
云
(
い
)
ふ。
泣粧
(
きふしやう
)
は
目
(
め
)
の
下
(
した
)
にのみ
薄
(
うす
)
く
白粉
(
おしろい
)
を
塗
(
ぬ
)
り
一刷
(
ひとはけ
)
して、ぐいと
拭
(
ぬぐ
)
ひ
置
(
お
)
く。
其
(
そ
)
の
状
(
さま
)
涙
(
なみだ
)
にうるむが
如
(
ごと
)
し。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“愁眉”の意味
《名詞》
心配や愁いでしかめた眉。心配そうな表情。
(出典:Wiktionary)
愁
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
眉
常用漢字
中学
部首:⽬
9画
“愁”で始まる語句
愁
愁然
愁歎
愁傷
愁嘆場
愁訴
愁歎場
愁嘆
愁色
愁夜曲