“其甲斐”の読み方と例文
読み方割合
そのかひ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かすかに言ひし一言あはれ千万無量の思ひを籠めて、まこと闇路に迷ひぬべき事なるを、引受けし我れ其甲斐そのかひもなく、世の嗤笑ものわらひに為しも終らば、第一は亡き妹に対し我が薄井の家名に対し
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
呼出しの上夫々相當の過料くわれう申付らるかくて天一坊一けん善惡ぜんあく邪正じやせい明白に決斷けつだん相濟み落着らくちやくとなりければ此段このだん上聽じやうちやうたつしける將軍家の上意にもし越前ゑちぜん無ば彼惡僧にたばかられん者と深く御稱美ごしようび有て三州額田郡ぬかたごほり西大平にしおほひらに於て一萬石加増仰付られ越前守是迄の心勞しんらう一方ならざりしも其甲斐そのかひありて愁眉しうび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)