めぐみ)” の例文
新字:
助れば助けらるゝ天のめぐみあらそはれぬものと申さるゝに藤八はおほせの如く九助儀大金を持て歸村の程覺束おぼつかなしと私し儀存じ右の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人の高く登るを見て己がちからめぐみほまれ及び名を失はんことをおそれ悲しみてその反對うらを求むる者あり 一一八—一二〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
てん非常ひじやうめぐみがあるならばまんに一つ無事ぶじすくはれぬともかぎらぬが、其儘そのまゝうみ藻屑もくづえて、そのたましひてんかへつたものならば、此後このゝち吾等われら運命うんめいよく無事ぶじたすかることがあらうとも
東雲しのゝめ太陽たいやうめぐみの、宛然さながら處女しよぢよごとく、さわやか薄紅うすくれなゐなるに、難有ありがたや、きつねともらず、たぬきともならず、紳士しんしり、貴婦人きふじんとなり、豪商がうしやうとなり、金鎖きんぐさりとなり、荷物にもつり、おほいなるかばんる。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私はこの娘達に特に神のめぐみを受けてゐるものになつて貰ひ度いと思つてゐる。
さうしてたゞ自然しぜんめぐみから月日つきひ緩和劑くわんわざいちからだけで、やうやいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けれど、てんめぐみがあるならば、なみそこしづんでもあるひたすかることもありませう。
〔舊新二種の〕舊新兩約書に注ぐ聖靈のめぐみ。即ち聖書に滿つる生産の示現
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
仕合とは何事ぞや當歳たうさいにてうみの母に死別しにわか七歳なゝつの年には父にさへしなれ師匠のめぐみ養育やういくせられ漸く成長はしたるなりかくはかなき身を仕合とは又何故にお前は其樣になげき給ふぞとたづねけるお三婆はおつる涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
けふよりぞ「愛」のめぐみ歸依きえすべき。