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急病
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きふびやう
「
親が
大病だか、
友だちが
急病だか、
知れたもんですか。……
君たちのやうに
言つちや、
何か、
然も
怪しい
所へでも
出掛けるやうだね。」
あの
時は
愚老も
不審に
思ひました。
岸和田藩のお
武士が
夜分内々で
見えまして、
主人美濃守急病で
惱んでゐるによつて
診てくれとのお
話。
道子は
三月たゝぬ
中立派な
稼ぎ
人となり、
母への
仕送りには
何の
滞りもなくやつて
行つたが、
程なく
其母も
急病で
死んでしまひ、
道子はそれから
以後、
店で
稼ぐ
金は
お時へ咄しければお時は是を聞て
驚愕なし如何
成急病にやと甚だ案じ
歎き夫文藏へ此事を
わたしは
男を
片附けてしまふと、
今度は
又女の
所へ、
男が
急病を
起したらしいから、
見に
來てくれと
云ひに
行きました。これも
圖星に
當つたのは、
申し
上げるまでもありますまい。
矢張あなたは
急病かなんかで
此処へお
出でなすツたかえ。
否、
私等は
東京へ
修行に
參つて
居るものでござるが、
今度國許に
父が
急病と
申す
電報が
懸つて、
其で
歸るのでござるが、
急いで
見舞はんければなりませんので、
止むを
得ず
船にしました。