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御詫
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おわび
ふりがな文庫
“
御詫
(
おわび
)” の例文
苦
(
にが
)
い真実を
臆面
(
おくめん
)
なく諸君の前にさらけ出して、幸福な諸君にたとい一時間たりとも不快の念を与えたのは重々
御詫
(
おわび
)
を申し上げますが
現代日本の開化
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
陰ながら貴所に
御詫
(
おわび
)
致したで御座いませう——けれど我が心に尋て見ますれば、
他
(
ひと
)
の伝説を、全く
虚妄
(
きよばう
)
とのみ言ひ消すことが出来ませぬので、
必竟
(
ひつきやう
)
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
随
(
したが
)
って実際は
真実
(
ほんとう
)
らしい話も、私の廻らぬ筆に
因
(
よ
)
って、
却
(
かえ
)
って嘘らしく聞えるかも知れぬが、それは
最初
(
はじめ
)
から
御詫
(
おわび
)
を申して置いて、
扨
(
さて
)
いよいよ
本文
(
ほんもん
)
に
取
(
とり
)
かかる。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
取り万事
甚
(
はなはだ
)
懶
(
ものう
)
く去年彩牋堂
竣成
(
しゅんせい
)
祝宴の折御話有之候
薗八節
(
そのはちぶし
)
新曲の文章も今以てそのまゝ筆つくること
能
(
あた
)
はず折角の御厚意無に
致
(
いたし
)
候不才の罪
御詫
(
おわび
)
の
致方
(
いたしかた
)
も
無御座
(
ござなく
)
候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「何卒わたくし不調法を御ゆるし下されますよう、如何ようにも
御詫
(
おわび
)
の次第は致しまする。」
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
これは
御大人
(
ごたいじん
)
、お初に御意を得ます、……何とも何とも、御無礼の段は改めて
御詫
(
おわび
)
をします。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
好
(
この
)
まざるにより
強
(
しひ
)
てと申譯もなしと云ふに亭主は大いに
悦
(
よろこ
)
びて
早々
(
さう/\
)
彌助
(
やすけ
)
をよび我等より
御客
(
おきやく
)
さまへ
御詫
(
おわび
)
も申上たるに早速御勘辨下されたり然れども是に
懲
(
こり
)
て
以來
(
いらい
)
よく/\氣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「命が惜しくば、その方どもも天上皇帝に
御詫
(
おわび
)
申せ。さもない時は立ちどころに、護法百万の
聖衆
(
しょうじゅ
)
たちは、その方どもの
臭骸
(
しゅうがい
)
を
段々壊
(
だんだんえ
)
に致そうぞよ。」と、
雷
(
いかずち
)
のように
呼
(
よば
)
わります。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
昨夜
恙
(
つつが
)
なく帰宅致し候
儘
(
まま
)
御安心
被下度
(
くだされたく
)
、
此
(
こ
)
の
度
(
たび
)
はまことに御忙しき折柄種々御心配ばかり相懸け候うて申訳も
無之
(
これなく
)
、幾重にも
御詫
(
おわび
)
申上候、御前に御高恩をも謝し奉り、
御詫
(
おわび
)
も致し度候いしが
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「で
御兄
(
おあにい
)
さんに、御目に
懸
(
かか
)
っていろいろ今までの
御無沙汰
(
ごぶさた
)
の
御詫
(
おわび
)
やら、何やらして、それから
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
の御話をしたんです」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「——何と、篠田さん、
御詫
(
おわび
)
致して
可
(
よ
)
いのか」と、はふり落つる涙を梅子は
拭
(
ぬぐ
)
ひつ「心乱れて我ながら言葉も御座いません——只だ
一言
(
ひとこと
)
懺悔させて下ださいませうか」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
聞き
終
(
をは
)
り
夫
(
そ
)
は
父公樣
(
おやごさま
)
の
御腹立
(
おはらだち
)
も
御道理
(
ごもつとも
)
なれど若い中には
有
(
ある
)
習
(
なら
)
ひ又其中には
御詫
(
おわび
)
の
成
(
なさ
)
れ方も御座らう程に
先
(
まづ
)
此度
(
このたび
)
は初瀬留樣と
諸供
(
もろとも
)
御勘氣
(
ごかんき
)
の
免
(
ゆる
)
さるまで此五八が
御匿
(
おかくま
)
ひ申
上
(
あげ
)
んと力を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「もう一度
夫人
(
おくさま
)
に
御執成
(
おとりなし
)
遊ばして、お許されまするよう、恐入りますが、
貴老
(
あなた
)
から。」「
罷
(
まかり
)
成らぬ。別に何を
毀損
(
こわ
)
したというではなし、ただ御家風に
合
(
あわ
)
ぬじゃで、
御詫
(
おわび
)
の仕様も無いさ。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余りに不思議に候まゝ御無沙汰の
御詫
(
おわび
)
に事寄せくだ/\しくお
尋
(
たずね
)
申上候もとかく人の
噂
(
うわさ
)
聞きたがるは小説家の癖と
御許被下
(
おゆるしくだされ
)
たくいづれ近々参堂御機嫌
伺上
(
うかがいあげ
)
たく
先
(
まず
)
は御無沙汰の
御詫
(
おわび
)
まで
匇々不一
(
そうそうふいつ
)
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
私も好い折があれば、
御詫
(
おわび
)
をして上げます。それまでは今まで通り遠慮していらっしゃる方が
宜
(
よ
)
う御座います。……
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それでも少し混雑して御分りにくいかも知れません。私の説明の下手なところは
御詫
(
おわび
)
を致します。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「私、実は今日それで
御詫
(
おわび
)
に上ったのよ」と云いながら、一度
俯向
(
うつむ
)
いた顔を又上げた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
私
(
わたし
)
、実は
今日
(
けふ
)
夫
(
それ
)
で
御詫
(
おわび
)
に
上
(
あが
)
つたのよ」と云ひながら、一度
俯向
(
うつむ
)
いた顔を又
上
(
あ
)
げた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「追い出したんなら、本当に早く
御詫
(
おわび
)
をなさる方がいいわね」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
詫
漢検準1級
部首:⾔
13画
“御詫”で始まる語句
御詫申上