巨木きよぼく)” の例文
ところ/″\に温帶林おんたいりん特徴樹とくちようじゆであるぶなの巨木きよぼくしげり、したには種々しゆ/″\灌木かんぼく草本そうほん蔓生植物まんせいしよくぶつさかんにえてゐるのをることが出來できます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
むかしは兩岸りやうがん巨木きよぼくて、これふぢつな十條とすぢき、つないたわたしたとふ、いちじるしき由緒ゆゐしよがあつて、いまも古制こせいならつた、てつ釣橋つりばしだとふ……おまけにうたまである。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一萬三千人いちまんさんぜんにんくびねたりとばるゝ、にもおそるべき斬頭刄ギラチンかたち髣髴ほうふつたる、八個はつこ鋭利えいりなる自轉伐木鉞じてんばつもくふとの仕掛しかけにて、行道ゆくてふさがる巨木きよぼくみきよりたほ
臺灣たいわん阿里山ありさんにもすばらしい巨木きよぼくがあります。阿里山ありさん神木しんぼくととなへられる臺灣たいわん花柏さわら紅檜べにひ)は、地上ちじよう五尺ごしやくたかさのみきのまはりが六十五尺ろくじゆうごしやくたか二十五間にじゆうごけん樹齡じゆれい二千年にせんねんといはれてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それから跣足はだしになつて、かゝへられるやうにしてくだつて、また、老樹らうじゆ大巌おほいは挟間さまひだりに五だん白樺しらかば巨木きよぼくした南祖坊なんそばうだうがあつた。みぎに三だん白樺しらかば巨木きよぼくしたに、一龍神りうじんほこらがあつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さらに二合目にごうめぎて海拔かいばつ五千七百尺ごせんしちひやくしやくのあたりへますと、はやし一變いつぺんしていままでの濶葉樹かつようじゆきゆうすくなくなり、常緑針葉樹じようりよくしんようじゆことにもみるいこみつが、ひのきにたとうひやしらべなど巨木きよぼくそびえてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)