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やまがた
ふりがな文庫
“
山県
(
やまがた
)” の例文
旧字:
山縣
そんぢよそこらの
百貨店
(
デパートメント・ストア
)
や小売店は、牛が
齝
(
にれ
)
をかむやうに、
山県
(
やまがた
)
公が
擂餌
(
すりゑ
)
を食べるやうに、よくこの話しを噛みしめて貰ひたい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
長州で三人、
山県
(
やまがた
)
の
狂介
(
きょうすけ
)
めに頼まれて、
守旧派
(
しゅきゅうは
)
の奴等を斬っちょるんじゃ。その山県狂介は今、なんになっておると思うかよ。
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
山県
(
やまがた
)
隊を始めとし、小山田隊、原隊、内藤隊、ことごとく多量な犠牲をのこして退いたが、ひとり馬場信房だけは、その手に乗らなかった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信州は北の
境
(
さかい
)
の
下水内
(
しもみのち
)
郡、
美濃
(
みの
)
の
山県
(
やまがた
)
郡、
三河
(
みかわ
)
の
宝飯
(
ほい
)
郡などでも、以前の稲扱道具をコバシと呼んでいたことが、それぞれの郡の方言誌に見えている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
山県
(
やまがた
)
さんとか伊藤さんとか、豪い方の奥さんは、
歌妓
(
げいしゃ
)
だと云いますから、歌妓でもお
妓
(
じょろ
)
でも、それはかまわないようなものの、お宅は物がたい家ですから
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
このことを賀古氏から
山県
(
やまがた
)
公へ申上げたら、お喜びになって、「力を添えよう」とおっしゃいました。その集りをした因縁で、常磐会という会の名を兄が附けました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
長州藩の家老
山県
(
やまがた
)
九郎右衛門、後に
男山
(
おとこやま
)
八幡の
宮司
(
ぐうじ
)
をしてゐた人の落魄してゐたのを引取つて、世話をしてゐたし、
何
(
ど
)
んなに、ぴい/\してゐても、痩我慢一つで、押通してゐた。
貧乏一期、二期、三期:わが落魄の記
(新字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
きちようめんなる
山県
(
やまがた
)
首相は閑院宮殿下、有栖川宮殿下と立ちながら何か話せば「聖壽萬歳」の額の下なるソフアには各妃殿下花の如くに坐して外国使臣の夫人なんどの挨拶に答へたまふ。
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
山県
(
やまがた
)
〔
有朋
(
ありとも
)
〕公〔爵〕の如き、野心あり、権謀術数あり、己の意の向うところに従い、君主の意思をも動かし、文人でも武人でも勝手に左右するというが如く、絶大の権力を振いおる様である。
勢力の中心を議会に移すべし
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
あの謹厳な、故
山県
(
やまがた
)
老公もまた若くて、
鎗
(
やり
)
踊りをおどったとさえ言伝えられる、明治十七、八年ごろの
鹿鳴館
(
ろくめいかん
)
時代は、欧風心酔の急進党が長夜の宴を張って、男女交際に没頭したおりであった。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
三年前に
張之洞
(
ちょうしどう
)
の著した有名な勧学篇などにも、大いに日本留学の必要が力説されていて、日本は小国のみ、しかるに何ぞ
興
(
おこ
)
るのにわかなるや、伊藤、
山県
(
やまがた
)
、
榎本
(
えのもと
)
、
陸奥
(
むつ
)
の諸人は、みな二十年前
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
当時私が良教科書として尊敬しておった所の五島清太郎氏著『中等動物学教科書』白井光太郎氏著『中等植物学教科書』
山県
(
やまがた
)
正雄氏著『中等生理学教科書』〈以上三書共に金港堂発行〉など以外に
呉秀三先生
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
維新の際武名高く、その後長州に引隠して毎度東京へ出て今の
山県
(
やまがた
)
公などを迷惑させた豪傑兼大飲家白井小助は、年不相応の若い妻を、
居常
(
きょじょう
)
、猴と呼び付けたと、氏と懇交あった人に聞いたは誠か。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「花を見るにはどっちがよかろう、
伝奏
(
てんそう
)
屋敷か
山県
(
やまがた
)
邸か」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼の
剛毅
(
ごうき
)
な気性は、ひたすらそこに悩んだ。また、
甲州発向
(
こうしゅうはっこう
)
の際、しきりと
軽挙
(
けいきょ
)
を
諫
(
いさ
)
めた馬場や
山県
(
やまがた
)
の両将にたいしても、意地がはたらいた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
山県
(
やまがた
)
公は相変らず小田原の古稀庵で、
日向
(
ひなた
)
ぼつこをして暮してゐるが、この
老人
(
としより
)
にも日が経つと不思議に髯が伸びる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
安芸
(
あき
)
の
山県
(
やまがた
)
郡ではこれに粃を合せて、粉にして作ったものをヒキモノ餅といっている。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
山県
(
やまがた
)
屋敷の方へ出たそうな」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
強い甲軍のうちでも強いと音に聞えている
山県
(
やまがた
)
隊、内藤隊、小山田隊。なお内藤
昌豊
(
まさとよ
)
や
小幡信定
(
おばたのぶさだ
)
などの旗じるしも見えた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
官僚派が寄つて
集
(
たか
)
つて寺内伯を第二の
山県
(
やまがた
)
公に仕立てようとするなぞがそれで、伯の尖つた頭から
梟
(
ふくろ
)
のやうに毛がむくむく生え出して来たらお慰みである。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
美濃
山県
(
やまがた
)
郡山県村大字北野字阿原沖
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
長坂長閑
(
ながさかちょうかん
)
、穴山伊豆、
飯富
(
おぶ
)
兵部、
山県
(
やまがた
)
三郎兵衛、内藤修理、原
隼人
(
はやと
)
、山本勘介入道道鬼など、誰を、眼に求めていいか、ちょっと
惑
(
まど
)
うほどである。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
山県
(
やまがた
)
公や西園寺侯を訪ねては、持前の無駄口を利いてゐる三浦観樹老は、生れつきの
悪戯
(
いたづら
)
つ
児
(
こ
)
で、自分の遊戯慾さへ満足させる事が出来たなら、
他人
(
ひと
)
の迷惑などは一向構はないといつた風な
性
(
たち
)
だ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
キロク 岐阜県
山県
(
やまがた
)
郡
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
山県
(
やまがた
)
、小山田、
甘糟
(
あまかす
)
、その他の宿将の多くは老い、多くは歿し、いま残っているものは、その次代の
嫡
(
ちゃく
)
か、
乃至
(
ないし
)
はまた、往年の父信玄が直属のつわものとは
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では、せんこく帰陣しました
山県
(
やまがた
)
、
巽
(
たつみ
)
のふたり、すぐこれへ
召入
(
めしい
)
れましてもよろしゅうござりましょうか」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬場、内藤、小山田、
山県
(
やまがた
)
など、四隣に聞えた武勇の
輩
(
ともがら
)
も、いつか年には
克
(
か
)
てず老いられたとみえる。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それをながめた
竹童
(
ちくどう
)
が、
試合場
(
しあいじょう
)
の
中央
(
ちゅうおう
)
で飛びあがるように手をふると、あなたにいた
木隠
(
こがくれ
)
、
巽
(
たつみ
)
、
加賀見
(
かがみ
)
、
山県
(
やまがた
)
の四人、
矢来
(
やらい
)
の
木戸口
(
きどぐち
)
から一
散
(
さん
)
にそこへかけだしてきて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ただいま、
巽小文治
(
たつみこぶんじ
)
さまと
山県
(
やまがた
)
さまが、ふもとのほうからこちらへのぼっておいでになります」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小幡、内藤、
山県
(
やまがた
)
などの
譜代
(
ふだい
)
をはじめ、
逍遥軒
(
しょうようけん
)
孫六、伊奈四郎
勝頼
(
かつより
)
、武田
上野介
(
こうずけのすけ
)
などいう一族にいたるまで、およそきょうの軍議に列した者は、
踵
(
くびす
)
をついで帰って行った。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すでに
上諏訪
(
かみすわ
)
から甲斐へ乱入——
御被官
(
ごひかん
)
の一条右衛門
大輔
(
だいすけ
)
どの、
清野美作
(
せいのみまさか
)
どの、
朝日奈摂津
(
あさひなせっつ
)
どの、
山県
(
やまがた
)
三郎兵衛どの御子息など、戦うも
降
(
くだ
)
るも、
容赦
(
ようしゃ
)
なくこれを殺し、斬っては路傍に
梟
(
か
)
けながら
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一 孫子の御旗持
山県
(
やまがた
)
三郎兵衛
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
県
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
“山県”で始まる語句
山県大弐
山県有朋
山県昌景
山県蔦之助
山県公
山県狂介
山県勢
山県氏
山県殿
山県大輔