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婆
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ば
ふりがな文庫
“
婆
(
ば
)” の例文
此
(
この
)
下宿の主婦も日本
婆
(
ば
)
アさんと呼ばれて居るが、ミユンヘンのヒルレンブラント婦人に比べられる様な親切な人柄では無かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
死んだ
婆
(
ば
)
さんが去年の秋のわずらいに、いよいよという際になって、わいを枕元に呼び寄せて、——伜お前は来年は厄年やぞ。
わが町
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
わらわ、めいめいの家さかえり、めいめい
婆
(
ば
)
さまのこたつこさもぐり込んだずおん。いつもの晩げのごと、おなじ
昔噺
(
むがしこ
)
をし、聞くのだずおん。
雀こ
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
結うことはお
牧
(
まき
)
婆
(
ば
)
あやの髪を、前髪に
張
(
はり
)
のない、小さい
祖母子
(
おばこ
)
に結ったのが
手始
(
てはじめ
)
で、後には母の髪、妹の髪、女中たちの髪までも結い、我髪は
固
(
もと
)
より自ら結った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ポオル叔父さんの姪や甥達は、アムブロアジヌお
婆
(
ば
)
あさんのお伽話には
倦
(
あ
)
きてしまひましたが、ポオル叔父さんの本当の事についての話には倦く事を知りませんでした。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
▼ もっと見る
婆娑羅の
婆
(
ば
)
の字も知りませぬが、それでは御家人づきあいや柳営向きも巧くゆこうはずがなく、この国家老師直が、上府のつどには、白龍の家をねじろに、ちとばかり
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
婆
(
ば
)
さま、おれも年
老
(
と
)
ったでばな、今朝まず生れで始めで水へ入るの
嫌
(
や
)
んたよな気するじゃ」
なめとこ山の熊
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
袖無
(
そでなし
)
を着た
婆
(
ば
)
アさまが
塵埃除
(
ほこりよけ
)
の為に頭へ手拭を巻き附け、
土竈
(
どぺッつい
)
の下を
焚
(
た
)
き附けて居りまする。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ちかちか
明
(
あけ
)
の
鴉
(
からす
)
の鳴くこえきけば、首尾えい首尾えいと島中に告げる。内の
婆
(
ば
)
さまたち早や目をさます。にまにつきたる子供のはても、遊ぶひまなく
大漁
(
だいりょう
)
繁昌で暮らす。ヤンレ。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
万作は多勢に見送られて、十二年前に越えて来た山坂を越えて自分の国へ帰つて見ますと、いつの間にか、お父さんはお
爺
(
ぢい
)
さんになり、おつ母さんはお
婆
(
ば
)
アさんになつてゐました。
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
そんなら
可
(
い
)
いけど、一つ——
决
(
けつ
)
してお
婆
(
ば
)
アさんにはならず——けども——
始終
(
しゞゆう
)
お
稽古
(
けいこ
)
を
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
奥様は、
婆
(
ば
)
あや夢かも知れないけれどといって、私にお話しなさいました。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大
(
おお
)
お
婆
(
ば
)
あさん、わたくしがお前に物を言いましょう。8950
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
しょんがい
婆
(
ば
)
ァばさん
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
爺いさんが隠居所に這入ってから二三日立つと、そこへ
婆
(
ば
)
あさんが一人来て同居した。それも真白な髪を小さい
丸髷
(
まるまげ
)
に
結
(
い
)
っていて、爺いさんに負けぬように品格が好い。
じいさんばあさん
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「〆さん、おまはん一ぺんぐらい、寄席の切符くれても良えぜ。——なあ、お
婆
(
ば
)
ん、そやろ?」
わが町
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
田舎では妙なもので、婚礼の時は餅を
搗
(
つ
)
く、村方の者は皆来て手伝をいたします。媒妁人が三々九度の盃をさして、それから、村で
年重
(
としかさ
)
な
婆
(
ば
)
アさんが二人来て
麦搗唄
(
むぎつきうた
)
を唄います。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「どうか
婆
(
ば
)
にも
一寸
(
ちょっと
)
遭っておくなさい。」と云った。私はさっきからその扉は外へ出る
為
(
ため
)
のだと思ってゐたのだ。もっとも時々頭の底でははあ騒動のときのかくれ場所だななどと考へてはゐた。
花椰菜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
人の仏心は二
婆
(
ば
)
の慾をよろこばせ
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男「
婆
(
ば
)
アさま/\巡礼どんが二人来て、婆アさまに逢いたいと云って立ってるだ」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
婆
(
ば
)
あさんが
草鞋
(
わらぢ
)
を
脱
(
ぬ
)
がせて、足を洗つてくれた。瀬田は火の
側
(
そば
)
に横になるや
否
(
いな
)
や、目を閉ぢてすぐに
鼾
(
いびき
)
をかき出した。其時爺いさんはそつと瀬田の顔に手を当てた。瀬田は知らずにゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
婆
(
ば
)
さまみがいて お
寺
(
てら
)
にあげて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
羽生村の質屋で金かした
婆
(
ば
)
ア様が死んだって、其の白骨を高野へ納めるてえ来たが、今日は廿一日だから新高野山へお
参
(
めえ
)
りをするてえので、與助を供に
伴
(
つ
)
れて、己が
先刻
(
さっき
)
東福寺まで送ってッたが
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
瀬田は
跳
(
は
)
ね
起
(
お
)
きた。
眩暈
(
めまひ
)
の
起
(
おこ
)
りさうなのを、出来るだけ意志を緊張してこらへた。そして前に
爺
(
ぢ
)
いさんの出て行つた口から、同じやうに駈け出した。
行灯
(
あんどう
)
の
下
(
もと
)
の
婆
(
ば
)
あさんは、又
呆
(
あき
)
れてそれを見送つた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
黒い水晶は
婆
(
ば
)
さまにやンべ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“婆(おばあさん)”の解説
おばあさん(お婆さん/お祖母さん)は、日本語において、直系尊属2親等に当たる女性(祖母)、もしくは高齢の女性を指す一般語(老婆、媼)として使用される。対義語はおじいさん、または孫、孫娘。
(出典:Wikipedia)
婆
常用漢字
中学
部首:⼥
11画
“婆”を含む語句
老婆
婆様
雇婆
爺婆
鬼婆
婆々
産婆
娑婆気
古婆
阿婆
阿婆摺
洗濯婆
卒塔婆
塔婆
湯婆
悪婆
耆婆扁鵲
提婆達多
取揚婆
烏婆
...