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大嫌
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だいきらい
ふりがな文庫
“
大嫌
(
だいきらい
)” の例文
大嫌
(
だいきらい
)
だから
身震
(
みぶるい
)
をして立留ったが、また
歩行
(
ある
)
き出そうとして見ると、蛇よりもっとお前心持の悪いものが居たろうではないか。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
庄太郎は豚と雲右衛門が
大嫌
(
だいきらい
)
だった。けれども命には
易
(
か
)
えられないと思って、やっぱり飛び込むのを見合せていた。ところへ豚が一匹鼻を鳴らして来た。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勿論
(
もちろん
)
例の主義という手製料理は
大嫌
(
だいきらい
)
ですが、さりとて肉とか
薯
(
いも
)
とかいう
嗜好
(
しこう
)
にも従うことが出来ません
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
藩中一般の説は
姑
(
しばら
)
く
差措
(
さしお
)
き、近い親類の者までも西洋は
大嫌
(
だいきらい
)
で、何事も話し出すことが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
今の世の中の
紳士
(
しんし
)
や富豪は
大嫌
(
だいきらい
)
です。富豪も嫌いなら社会主義者も感心しません。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
吾
(
われ
)
当世の道理は
知
(
しら
)
ねど
此様
(
このよう
)
な気に入らぬ金受取る事
大嫌
(
だいきらい
)
なり、珠運様への百両は
慥
(
たしか
)
に返したれど
其人
(
そのひと
)
に礼もせぬ子爵から
此
(
この
)
親爺
(
おやじ
)
が
大枚
(
たいまい
)
の礼
貰
(
もらう
)
は
煎豆
(
いりまめ
)
をまばらの歯で
喰
(
く
)
えと云わるゝより有難迷惑
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
僕は
疾
(
と
)
うから知っている。
大嫌
(
だいきらい
)
だ。2535
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
わたくしは婚礼の席へ行くのは
大嫌
(
だいきらい
)
です。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
「そりゃ何だ、僕は何も
恐
(
こわ
)
いことはないけれど、あの髯が嫌だからだ。何だか虫が好かなくッて、見ると
癪
(
しゃく
)
に障るっちゃあない、僕あもう
大嫌
(
だいきらい
)
だ。」
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼はこの長い手紙を書いた女と、この帽子を被らない男とを一所に並べて考えるのが
大嫌
(
だいきらい
)
だった。それは彼の不幸な過去を遠くから呼び起す
媒介
(
なかだち
)
となるからであった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
『お前は何を考がえて居るのだ。
持
(
もっ
)
て生れた気象なら
致方
(
しかた
)
もないが、
乃父
(
おれ
)
はお前のような気象は
大嫌
(
だいきらい
)
だ、
最少
(
もすこ
)
し
確固
(
しっかり
)
しろ。』と
真面目
(
まじめ
)
の顔で言いますから、僕は顔も上げ得ないで黙って居ました。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
出かかると、寝ていた犬がのそりと起きて、来かかる先へ、のすんです。——私は
大嫌
(
だいきらい
)
ですがね——(犬が道案内をするぞ、大先達の威力はどうだ。)
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
路頭に迷う結果はのたれ死にをしなければならない。換言すると免職は主人にとって死の遠因になるのである。主人は好んで病気をして喜こんでいるけれど、死ぬのは
大嫌
(
だいきらい
)
である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
先生
御串戯
(
ごじょうだん
)
を、勿論あれです、お夏さんは華族てえと
大嫌
(
だいきらい
)
です。
私
(
わっし
)
が心も
同一
(
おんなじ
)
だ、癬は汚えに違いません、ですが、それがどうということはありませんよ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
当時の自分の情調とは似ても似つかぬ事が書いてあったので、こんなやにっこい
色男
(
いろおとこ
)
は
大嫌
(
だいきらい
)
だ、おれは暖かな秋の色とその色の中から出る自然の
香
(
か
)
が好きだと答えてくれと
傍
(
はた
)
のものに頼んだ。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
以前、まだ、獅子屋さんの話をきかないうち、
筆者
(
わたし
)
は山の手の夜店で、知った方は——笑って、ご存じ……
大嫌
(
だいきらい
)
な犬が、
人混
(
ひとごみ
)
の中から、
大鰻
(
おおうなぎ
)
の化けたような
面
(
つら
)
。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども、人間は無論いるはずはなし。と云って、神——神は
大嫌
(
だいきらい
)
だ。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが先生、一体がお夏さんは、歌だの手習だのは
大嫌
(
だいきらい
)
で、
鴨川
(
かもがわ
)
なんて師匠取をするんじゃあないんですが、ただいま申しましたその焼け出されが
只事
(
ただごと
)
じゃアありません。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
敬太郎
(
けいたろう
)
に
須永
(
すなが
)
という友達があった。これは軍人の子でありながら軍人が
大嫌
(
だいきらい
)
で、法律を
修
(
おさ
)
めながら役人にも会社員にもなる気のない、至って
退嬰主義
(
たいえいしゅぎ
)
の男であった。少くとも敬太郎にはそう見えた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お客がまた私の
大嫌
(
だいきらい
)
な人で、旦那とは
合口
(
あいくち
)
だもんだから、
愉快
(
おもしろ
)
そうに話してたッけが、私は頭痛がしていた処へ、その声を聞くとなお塩梅が悪くなって、胸は痛む、
横腹
(
よこッぱら
)
は筋張るね
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
吐
(
つ
)
くのは
大嫌
(
だいきらい
)
です
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あら、お止しなさいよ、そんな唄。
大嫌
(
だいきらい
)
だわ。二階に寝ている姉さんが、病気で
疳
(
かん
)
が立っておいでだから、直ぐに聞きつけて、
沢山
(
たんと
)
加減を悪くするからね……ほんとうに
嫌
(
きらい
)
なのよ。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いやもう
生得
(
しょうとく
)
大嫌
(
だいきらい
)
、
嫌
(
きらい
)
というより
恐怖
(
こわ
)
いのでな。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
不動様は
贔屓
(
ひいき
)
ですが、念仏は
大嫌
(
だいきらい
)
。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
嫌
常用漢字
中学
部首:⼥
13画
“大”で始まる語句
大
大人
大事
大袈裟
大分
大切
大抵
大概
大方
大丈夫