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和子
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わこ
ふりがな文庫
“
和子
(
わこ
)” の例文
身をお投げになるよりは、無事に身二つになられ、幼い
和子
(
わこ
)
をお育てしながら、尼になって殿の菩提を弔うことこそ何よりと存じまする
現代語訳 平家物語:09 第九巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
「——すこやかに、よい
和子
(
わこ
)
に、育ってゆけよ。父は今朝、遠い国へ旅立つが、心はいつも、そなたの上に、父としてあろう」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私が貴方様を「
和子
(
わこ
)
」とお呼び申して居った時より尚ずんと前の事でござりまするのじゃから世の中は今とは不思議なほど変って居りましての
胚胎
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
嫡男万福丸どのゝ
乳母
(
うば
)
をお呼びになりまして、「さあ、
和子
(
わこ
)
から先にしょうこうをするのですよ」と仰っしゃるのです。
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
故郷
(
ふるさと
)
の水のことごと、柳河や橋のことごと、たまゆらと、空ゆ
一期
(
いちご
)
と、我が見ると、飛ぶと
翔
(
かけ
)
ると、我が
和子
(
わこ
)
連れぬ。
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
「よし、もう泣くな、
和子
(
わこ
)
が悪いのではない、甲斐は和子を怒ってはいない、泣きやんで、あちらへいっておやすみ」
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ロレ されば、
其
(
その
)
可厭
(
いやな
)
友達衆
(
ともだちしゅ
)
に
和子
(
わこ
)
は
親
(
した
)
しみが
多過
(
おほす
)
ぎるわい。お
宣告
(
いひわたし
)
を
知
(
し
)
らせに
來
(
き
)
た。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
京畿に生れたらば五十万石七十万石の大名には
屹度
(
きっと
)
成って居たに疑無い立派な人物だが、其
烱眼
(
けいがん
)
は早くも梵天丸の其様子を衆人の批難するのを排して、イヤイヤ、末頼もしい
和子
(
わこ
)
様である
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
妹の順礼
和子
(
わこ
)
は知らぬかいな。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
(
和子
(
わこ
)
は——)
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「きょうから
和子
(
わこ
)
は、この
小父
(
おじ
)
さんの養子になったのだぞ。……どうだ、
欣
(
うれ
)
しいか。欣しくないか。この小父さんは嫌いか」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝
(
あした
)
には
餅
(
もちひ
)
焼かせて、日暮にはお膳竝べて、さて師走、我が家の市、馬ぞ、
鮪
(
しび
)
ぞ、鰤ぞ、牛ぞと、おもしろと、見るとながむと、子供らの一の
和子
(
わこ
)
我は。
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
つづいてはやがて御出産となろう
和子
(
わこ
)
さままで、次つぎに毒害しなければならぬ、そんなことができると思われるか
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
奥も、
和子
(
わこ
)
たちも、どんなに心配しておることであろう。たとえ、首の中にはなくとも、そうなれば、また、溺れ死したとか、矢に当って死んだとか取越苦労をするものだ。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
その後もさい/\おつかいがござりまして、兄うえがあゝまで云われるものをなまじかくしては折角のなさけにそむく、わがみも
和子
(
わこ
)
のぶじな顔をみたいほどに一日もはやくつれてきておくれと
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「父親の官兵衛よりは
眉目
(
みめ
)
も
美
(
よ
)
い。
母御
(
ははご
)
に似たと見ゆる。気性も
確
(
しっ
)
かり者らしい。良い
和子
(
わこ
)
だ。なかなか良いところがある」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海老腰や家の子の
媼
(
をば
)
、寺詣で
左手後
(
ひだりあと
)
あて、片手杖、なむなむの
媼
(
をば
)
、
和子
(
わこ
)
よしと、こなたかなしと、ひさびさぞよくわせぬとぞ、せはしとぞ、早や膳まゐる。
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「
和子
(
わこ
)
、………和子は今夜、わしが彼処で何をしていたと思う?」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
せめて
和子
(
わこ
)
が十歳になるまではこの土地で暮すようにと。
日本婦道記:箭竹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
夫人も
和子
(
わこ
)
も老いたる叔父叔母の
輩
(
ともがら
)
まで
嬉々
(
きき
)
として、
侍女
(
こしもと
)
たちの顔から
燈火
(
ともしび
)
の色まで
華
(
はな
)
やぎ立ち、その陽気なことは到底、節句や正月の比ではない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
和子
(
わこ
)
は賢いお子ですね、ほんとうに賢い/\」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
長政とお市の方とのあいだにありと聞く四人の
和子
(
わこ
)
。——そのうちの
万寿
(
まんじゅ
)
と
茶々
(
ちゃちゃ
)
にちがいないと直感したからである。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
和子
(
わこ
)
」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「なぜ口をとがらすか、けっしてむりをいいつけるのではない。それにはちょうどいい
道案内
(
みちあんない
)
をつけてやるから、
和子
(
わこ
)
はただ目をつぶってさえいればよい」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わからぬか、あまりご成長あそばしたので、見違うたも無理じゃない。日野の
和子
(
わこ
)
さま……
十八公麿様
(
まつまろさま
)
じゃ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……ですから、ひたすら
和子
(
わこ
)
のお育ちのみを
愉
(
たの
)
しみに、ご信心でもなされたがいいと、私の
地蔵菩薩
(
じぞうぼさつ
)
のお
影像
(
えいぞう
)
を手紙のうちに入れて上げようかと思っているの
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
御夫人
(
おくがた
)
やお子たちを、織田家に託せば、あとあと何かにつけて、お世話にもならねば相ならぬと……。わけて幼い
和子
(
わこ
)
さまたちの行く末をお思いなされて」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「御城外の歌声に、
和子
(
わこ
)
たちが釣られて、あの遠くに身を
曝
(
さら
)
し、おもしろげに見ておりましたので……」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
牛若どの、乙若どの、今若どの——そう三人の
和子
(
わこ
)
が
生命
(
いのち
)
を守り終って、母としてなされる
苦患
(
くげん
)
も務めを
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
和子
(
わこ
)
さま——」呼びたてつつ、そしてまた、奥のおん方やお
館
(
やかた
)
の耳へは入れたくないように、心をつかいながら、
血眼
(
ちまなこ
)
で、十八公麿のすがたを探しまわっていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(お帰りのころには、あなたと私との、初めての
和子
(
わこ
)
が、豊田の
館
(
たち
)
に、生れているかもしれません)
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
和子
(
わこ
)
さまは。……与一郎様のお身は? ……。わたくしに、お預けさせていただけましょうか」
日本名婦伝:細川ガラシヤ夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「うるさい
和子
(
わこ
)
じゃ。あまり飛んで歩いてばかりいると、またその足がうごかぬようになるぞよ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では、当陽の戦いに、
長坂
(
ちょうはん
)
で
和子
(
わこ
)
の
阿斗
(
あと
)
を救ったというあの名誉の武将か」と、いった。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「でも。……折には、大きゅうなられた
和子
(
わこ
)
の姿を、見たいと思われることもあろうに」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——でも、よかった。また加茂川に、
稚
(
おさな
)
い
和子
(
わこ
)
たちの首斬られるのを見るよりは」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六条の河原では、やがてそれらの
可憐
(
いじら
)
しい
和子
(
わこ
)
たちや女房たちの打首が執行された。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
横着
(
おうちゃく
)
な
和子
(
わこ
)
ではある。わしのいう
叱言
(
こごと
)
を、みんなさきにじぶんからいってしまう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お若いときは、ああでもなかったが、先年、陸閑岸の入江で、桔梗どのを亡くされ、ひとりの
和子
(
わこ
)
をも死なせたでしょう。……たしかに、あの頃からの変り方です。まあ、兄の癖ですな。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(われら両名の生命を以て、何とぞ主人の
和子
(
わこ
)
様にお代えくだされたい)
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
奥曲輪
(
おくぐるわ
)
の女房方も
和子
(
わこ
)
たちにも久しぶりでお目にかかって来ましょう」
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ああ、
和子
(
わこ
)
たちはまた、他愛ものう、よくお寝みでございますなあ」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
四歳
(
よつ
)
、お五ツと大きゅうおなり遊ばすうち、どこかご気性もお
容貌
(
かたち
)
も、臣下の
和子
(
わこ
)
たちと異なるので、三木どのの
千代松
(
ちよまつ
)
さまは恐ろしい和子かな——と、街でのおうわさも高かったものと、後々
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、その否やなきご承諾をうる
手段
(
てだて
)
に、あの長官の
和子
(
わこ
)
を、李逵の手に預けてつい死なせてしまったのは、何としてもちと呉用の誤りじゃったな。……軍師にもまた智恵の行き過ぎはあるものか。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……もし、そうであったら、この
和子
(
わこ
)
は、どうなっていたやら
日本名婦伝:細川ガラシヤ夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「無用無用。御両所のお心はよく分っておるし、かつは、このたびの一戦は、そんな
旧
(
ふる
)
い習慣によって辛くも結ばれ合う味方同士ではないはずだ。幼少の
和子
(
わこ
)
たちは、早速、各〻のお城へお返しあるがよい」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
和子
(
わこ
)
。ただ一人で、どこへ行く」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうそう、
和子
(
わこ
)
様もお連れ遊ばせよ。御母公には、日頃から劉皇叔の家には、愛らしい一子ありとお聞きになって、一目見たいと口癖に仰っしゃっておられました。和子様は懐にでもお抱きになって——ようございますか和子様も」
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「小綱、
和子
(
わこ
)
を見ていて
賜
(
た
)
も」
日本名婦伝:大楠公夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あっ、
和子
(
わこ
)
様。和子様」
日本名婦伝:大楠公夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“和子”で始まる語句
和子様
和子君