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其上
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そのうえ
ふりがな文庫
“
其上
(
そのうえ
)” の例文
其晩
(
そのばん
)
宗助
(
そうすけ
)
は
裏
(
うら
)
から
大
(
おほ
)
きな
芭蕉
(
ばせう
)
の
葉
(
は
)
を二
枚
(
まい
)
剪
(
き
)
つて
來
(
き
)
て、それを
座敷
(
ざしき
)
の
縁
(
えん
)
に
敷
(
し
)
いて、
其上
(
そのうえ
)
に
御米
(
およね
)
と
並
(
なら
)
んで
涼
(
すゞ
)
みながら、
小六
(
ころく
)
の
事
(
こと
)
を
話
(
はな
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
……どれ、(樹の蔭に
一
(
ひと
)
むら
生茂
(
おいしげ
)
りたる
薄
(
すすき
)
の中より、
組立
(
くみた
)
てに
交叉
(
こうさ
)
したる三脚の竹を
取出
(
とりいだ
)
して
据
(
す
)
ゑ、次に、
其上
(
そのうえ
)
に
円
(
まる
)
き板を置き、
卓子
(
テエブル
)
の如くす。)
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は
最早
(
もは
)
や、国家の戸籍面に席もなく、広い世界に
唯
(
ただ
)
一人身寄りもなければ友達もなく、
其上
(
そのうえ
)
名前さえ持たぬ所の、一個のストレンジャーなのでありました。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
息苦しくして
遣
(
や
)
って、お前は来年の一月一
日
(
じつ
)
から二月一
日
(
じつ
)
までの間に土の下に
埋
(
うめ
)
られるのだといって聞かせて、
其上
(
そのうえ
)
でどんな哲学を説き出すか、聞いて
遣
(
や
)
りたい。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
裏付股引
(
うらつきももひき
)
に足を包みて
頭巾
(
ずきん
)
深々とかつぎ、
然
(
しか
)
も下には帽子かぶり、二重とんびの
扣釼
(
ぼたん
)
惣掛
(
そうがけ
)
になし
其上
(
そのうえ
)
首筋胴の
周囲
(
まわり
)
、
手拭
(
てぬぐい
)
にて
動
(
ゆる
)
がぬ
様
(
よう
)
縛り、
鹿
(
しか
)
の皮の
袴
(
はかま
)
に
脚半
(
きゃはん
)
油断なく
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
人民
(
じんみん
)
からはさまざまの
祈願
(
きがん
)
が
出
(
で
)
るであろうが、その
正邪
(
せいじゃ
)
善悪
(
ぜんあく
)
は
別
(
べつ
)
として、
土地
(
とち
)
の
守護神
(
しゅごじん
)
となった
上
(
うえ
)
は一
応
(
おう
)
丁寧
(
ていねい
)
に
祈願
(
きがん
)
の
全部
(
ぜんぶ
)
を
聴
(
き
)
いてやらねばならぬ。
取捨
(
しゅしゃ
)
は
其上
(
そのうえ
)
の
事
(
こと
)
である。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
倫敦
(
ロンドン
)
の博物館は
何
(
いづ
)
れも立派な建築で明りの
取方
(
とりかた
)
に
申分
(
まをしぶん
)
なく、
其上
(
そのうえ
)
配列が善く整頓して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
叩き起すことも有り
其上
(
そのうえ
)
時々は一週間ほど帰り来らぬことも珍しからず
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
尚
(
な
)
お
其上
(
そのうえ
)
に砂糖でも混ぜて置けば、万々失敗する気遣いはありません、誰にしても、まさか天井から毒薬が降って来ようなどとは想像もしないでしょうから、遠藤が、咄嗟の場合
屋根裏の散歩者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
折角
(
せっかく
)
逢いは逢いながら、二人はろくろく話を
交
(
かわ
)
すことも出来なかった。庄太郎は相手の目に疑惑の色を読むと、
其上
(
そのうえ
)
じっとしてはいられなかった。座敷に通ったかと思うともう
暇
(
いとま
)
を告げていた。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
中は天井もなく、
蜘蛛
(
くも
)
の巣だらけの太い
梁
(
はり
)
が
斜
(
ななめ
)
に低く這っている。
迚
(
とて
)
も立っては歩けない。それに床も、
鋸目
(
のこぎりめ
)
の立った
貫板
(
ぬきいた
)
が打ちつけてあるばかりで、
其上
(
そのうえ
)
に鼠の
糞
(
ふん
)
とほこりがうず高くたまっている。
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
其
漢検準1級
部首:⼋
8画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“其上”で始まる語句
其上書
其上有白色蓮花