共々とも/″\)” の例文
わが日頃ひごろちかひそむくものなればおほせなれども御免下ごめんくだされたし、このみてするものはなきいやしきわざの、わが身も共々とも/″\牛馬ぎうばせらるゝをはぢともせず
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
まあ年齡としとつたら仕方しかたがないから我慢がまんしてるんだよ、あんまひどけりや他人ひと共々とも/″\ちやないから、それだが勘次かんじ有繋まさかそれほどでもないんだらうしね
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
殺せし時手傳てつだひて共々とも/″\殺したで有うなと故意わざと疑ひのことばまうけられしかば彌十はおもてたゞ否々いや/\私し儀は其節喧嘩けんくわの聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
千「私も実は左様そう思っているの、それにいて少しお前に相談があるからお母さまへ共々とも/″\に願っておくれな、私が其のお薬を買うだけの手当をこしらえますよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
涙は流れ、笑はこぼれ、いのちの同じりつつて、底知れぬ淵穴ふちあな共々とも/″\落込んで了ふのである。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
其間そのひまに、わし消息しらせで、ロミオがこの計畫けいくわくり、おことめさッしゃるまへに、此方こちることとならう。わし共々とも/″\目覺めさめまでばんをして、其夜そのようちにロミオがおことをばマンチュアへれていなう。
先刻判事が向いにやりしと云いたる医官二名出張し来りて此時までも共々とも/″\に手を取りて老人の死骸をあらため居たれば余は一方に気の揉めるうちにも又一方に医官が検査の結果如何いかゞほとんど心配の思いに堪えず
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
うして二人ふたり共々とも/″\
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
とりなしもらひ又お專か村方の組合も出て與惣次共々とも/″\種々しゆ/″\命乞いのちごひ嘆願たんぐわんにおよびけれども何分其事かなはず其中に七日八日隙取ひまどりければ早傳吉はつみおちて昌次郎夫婦を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
文「まア/\静かにしろ、おれはの、たった今此の島に流罪の身になって来た罪人だ、仔細を聞いた其の上で共々とも/″\味方になってやろう、業平橋の文治という者だ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)