二三尺にさんじやく)” の例文
いはなややまめは𧮾谷けいこくながれる激流げきりゆうなかで、はつらつとおよいでをり、二三尺にさんじやくそらあがるほどの元氣げんきものです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
そのほかにも各地かくちでかような洞穴ほらあな發見はつけんされましたが、山腹さんぷくあたつて二三尺にさんじやくぐらゐのあなならんでまうけられてゐるいはゆる横穴よこあなといふもの、これは石器時代せつきじだいのものでなく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
二三尺にさんじやく今度こんどは——荒庭あらには飛石とびいしのやうに、つゝんだまゝのがごろ/\してる。奧座敷おくざしき侵入しんにふした。——これおもふと、いつもの天井てんじやう荒𢌞あれまはるのなどは、もののかずではない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さてこの埴輪はにわはどういふものかといひますと、ほそ刷毛目はけめせんのはひつた赤色あかいろ素燒すやきでありまして、人間にんげんぞうはたいてい二三尺にさんじやくくらゐのたかさで、男子だんしもあり婦人ふじんもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
すなはち、そこは灌木帶かんぼくたいといふところで、こと偃松はひまつにつくので、偃松帶はひまつたいともいつてゐます。偃松はひまつ地上ちじよう二三尺にさんじやくのところにうでばし、ひぢつたように、えだ四方しほうにひろげてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
牡鷄をんどりがけたゝましく、きながら、あふつて、ばた/\と二三尺にさんじやく飛上とびあがる。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たゞそれはいままをしました横穴よこあなでもなく、またたか塚山つかやまきづくのでもなく、普通ふつう貝塚かひづかのあるところ、あるひは人間にんげん住居じゆうきよ附近ふきんに、土地とち二三尺にさんじやくつてそこに死體したいうづめていたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)