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乳
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ぢ
ふりがな文庫
“
乳
(
ぢ
)” の例文
「馬鹿野郎、思い知ったか」そう捨てぜりふを吐き捨てると
八
(
や
)
ツ
乳
(
ぢ
)
の
草鞋
(
わらじ
)
に砂を蹴って、まっしぐらにどこともなく逃げ去った。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
偖
(
さて
)
も吉兵衞は
素
(
もと
)
より
富
(
とめ
)
る身ならねば
乳母
(
うば
)
を
抱
(
かゝ
)
ゆべき
金力
(
ちから
)
も
無
(
なく
)
情け有家へ
便
(
たよ
)
り
腰
(
こし
)
を
屈
(
かゞ
)
めて晝夜を
分
(
わか
)
たず少し
宛
(
づつ
)
の
貰
(
もら
)
ひ
乳
(
ぢ
)
を
成
(
なし
)
又は
乳
(
ちゝ
)
の粉や
甘酒
(
あまざけ
)
と一日々々を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
小兒
(
ちご
)
に
添
(
そ
)
へ
乳
(
ぢ
)
の
美
(
うつ
)
くしきさま
見
(
み
)
るべきを、
格子
(
かうし
)
の
外
(
そと
)
より
伺
(
うかゞ
)
ふに
燈火
(
ともしび
)
ぼんやりとして
障子
(
しようじ
)
に
映
(
うる
)
るかげも
無
(
な
)
し、お
美尾
(
みを
)
お
美尾
(
みを
)
と
呼
(
よび
)
ながら
入
(
い
)
るに、
答
(
こた
)
へは
隣
(
となり
)
の
方
(
かた
)
に
聞
(
きこ
)
えて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それから、しばらく何の声もしませんでしたが、こんどは、赤ん坊に添へ
乳
(
ぢ
)
をしてゐたお母さまが
星の女
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
中には、どこかの
役人
(
やくにん
)
のうちの入口のところに、かごに入れたまま
捨
(
す
)
て子にされて、こごえ
死
(
し
)
んだのもいるし、
乳母
(
うば
)
にそえ
乳
(
ぢ
)
をされながら、
息
(
いき
)
がつまって死んだ子もいる。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
▼ もっと見る
長左衞門
殿
(
どん
)
とおさなさんが
可愛
(
かわえ
)
がって貰い
乳
(
ぢ
)
イして
漸々
(
よう/\
)
に育って、其の時名主様をしていた伊藤様へ願って、自分の子にしたがね、
名前
(
なめえ
)
が知んねいと云ったら、名主様が
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それやあ、有難いが、おめえも、疲れているだろうに、はやく子供に
添
(
そ
)
え
乳
(
ぢ
)
してやるがいい」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そばで赤ん坊に添へ
乳
(
ぢ
)
をしてゐたお母さまは
星の女
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
知ろしめされ賜うて
後水尾帝
(
ごみづをてい
)
の
御製
(
ぎよせい
)
に「あはれさよ
夜半
(
よは
)
に
捨子
(
すてご
)
の
泣
(
なき
)
やむは母にそへ
乳
(
ぢ
)
の
夢
(
ゆめ
)
や見つらん」とは
夜更
(
よふけ
)
て
外面
(
そとも
)
の方に
赤子
(
あかご
)
の
泣聲
(
なくこゑ
)
の聞えしは捨子にやあらんと最と
哀
(
あは
)
れに聞えたりしが兎角するうちに彼
泣聲
(
なきごゑ
)
の止たりしかば如何せしやらんと思ひぬるうち又もや泣出しける
程
(
ほど
)
に
扨
(
さて
)
は
今
(
いま
)
暫
(
しば
)
し
泣止
(
なきやみ
)
しは
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
八
(
や
)
ツ
乳
(
ぢ
)
の
草鞋
(
わらじ
)
に、白と緑の
縞脚絆
(
しまきゃはん
)
、野太刀をぶっこみ、片手に
范陽笠
(
はんようがさ
)
という身がるさ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“乳”の解説
乳汁(にゅうじゅう、ちしる、ちちしる)とは、乳(ちち、にゅう)、ミルク(en: milk)とも言われる、動物のうち哺乳類が乳幼児に栄養を与えて育てるために母体が作りだす分泌液である。特に母乳(ぼにゅう)と呼ぶ場合は、ヒトの女性が出す乳汁を指すのが慣例である。誕生後の哺乳類が他の食物を摂取できるようになるまでの間、子供の成長に見合った栄養を獲得できる最初の源となる。
(出典:Wikipedia)
乳
常用漢字
小6
部首:⼄
8画
“乳”を含む語句
乳母
乳房
牛乳
添乳
乳首
牛乳屋
乳汁
乳児
乳臭
乳鉢
乳貰
乳牛
乳香
乳酪
桃花鳥野乳母
乳媼
乳頭
胸乳
乳母子
乳嘴
...