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中山
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なかやま
ふりがな文庫
“
中山
(
なかやま
)” の例文
むかしは、私たちの村のちかくの、
中山
(
なかやま
)
というところに小さなお城があって、中山さまというおとのさまが、おられたそうです。
ごん狐
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
山上で人々は
甲
(
よろい
)
を身に着直した。——そして全軍を三隊にわけ、一は
中山
(
なかやま
)
の敵塁に朝討ちをかけ、一は
鳶
(
とび
)
ヶ
巣
(
す
)
へ馳せ向った。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先代の旦那が若いとき、
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
で山賊の手に
陥
(
お
)
ちて難儀しているところを、私の親父に助けられたとかいう話で、たいそう恩に着ていましたよ。
銭形平次捕物控:127 弥惣の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その金谷の宿から少し
距
(
はな
)
れたところに、日坂峠というのがあって、それから例の
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
に続いているんですが、峠の
麓
(
ふもと
)
に一軒の休み茶屋がありました。
半七捕物帳:47 金の蝋燭
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
吉備
(
きび
)
の
國
(
くに
)
の
中山
(
なかやま
)
——
美作
(
みまさか
)
にある——よ。それが
腰
(
こし
)
のひきまはしにしてゐる、
細谷川
(
ほそたにがは
)
の
音
(
おと
)
の
澄
(
す
)
んで
聞
(
きこ
)
えることよ。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
「
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
というからには
彼方
(
むこう
)
も山に相違ない。この次に予定を拵える時には山という字のつくところは一切抜きにしてやる。毎日こうじゃ生命が続かない」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
下総
(
しもふさ
)
は
市川
(
いちかは
)
、
中山
(
なかやま
)
、
船橋辺
(
ふなばしへん
)
の
郊行
(
かう/\
)
の
興深
(
きようふか
)
からず、
秋風
(
あきかぜ
)
の
嚏
(
くさめ
)
となるを
覚
(
おぼ
)
えたる時の事に
候
(
そろ
)
。(十七日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
掛川
(
かけがわ
)
と云えば
佐夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
はと見廻せど僅かに九歳の冬
此処
(
ここ
)
を過ぎしなればあたりの景色さらに見覚えなく、島田
藤枝
(
ふじえだ
)
など云う名のみ耳に残れるくらいなれば
覚束
(
おぼつか
)
なし。
東上記
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
また野菜を買いに
八幡
(
やわた
)
から
鬼越
(
おにごえ
)
中山
(
なかやま
)
の辺まで出かけてゆく。それはいずこも松の並木の聳えている砂道で、
下肥
(
しもごえ
)
を運ぶ農家の車に行き逢う
外
(
ほか
)
、殆ど人に出会うことはない。
葛飾土産
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
大和
(
やまと
)
には
鳴
(
な
)
きてか
来
(
く
)
らむ
呼子鳥
(
よぶこどり
)
象
(
きさ
)
の
中山
(
なかやま
)
呼
(
よ
)
びぞ
越
(
こ
)
ゆなる 〔巻一・七〇〕 高市黒人
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
(届け先、府下
目黒町
(
めぐろまち
)
八四一、
中山
(
なかやま
)
とし方)
宝石の序曲
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
佐夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
にて
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その政長の軍は、吉良満貞を討って海道へ伸び、
佐夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
でもまた、直義の
先手
(
せんて
)
上杉
憲顕
(
のりあき
)
を打ち破った。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日坂は金谷と掛川との
間
(
あいだ
)
の
宿
(
しゅく
)
で、
承久
(
しょうきゅう
)
の
宗行卿
(
むねゆききょう
)
や、
元弘
(
げんこう
)
の
俊基卿
(
としもときょう
)
で名高い
菊川
(
きくがわ
)
の
里
(
さと
)
や、色々の人たちの紀行や和歌で名高い
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
などは、みなこの日坂附近にある。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして
吉備
(
きび
)
の
中山
(
なかやま
)
が
帶
(
おび
)
にしてゐるといふようなことは、
別
(
べつ
)
に
珍
(
めづら
)
しくもなんともないのであるにも
拘
(
かゝは
)
らず、われ/\はそれに
對
(
たい
)
して、
朗
(
ほが
)
らかな
氣持
(
きも
)
ちを
受
(
う
)
けずにゐられません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
紅屋の主人を助けたというのも、京上りの途中、
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
で山賊に取巻かれたのを、弥惣が飛び出して救ったという武者修行の講釈みたいな話だから、最初から
細工
(
さいく
)
だったのかも知れないよ
銭形平次捕物控:127 弥惣の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのおなじ日の落ちゆく
陽脚
(
ひあし
)
をいそいで、まだ
逆川
(
さかさがわ
)
に
夕照
(
ゆうで
)
りのあかあかと
反映
(
はんえい
)
していたころ、
小夜
(
さよ
)
の
中山
(
なかやま
)
、
日坂
(
にっさか
)
の
急
(
きゅう
)
をさか落としに、
松並木
(
まつなみき
)
のつづく
掛川
(
かけがわ
)
から
袋井
(
ふくろい
)
の
宿
(
しゅく
)
へと
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二、まがねふく
吉備
(
きび
)
の
中山
(
なかやま
)
。おびにせる、
細谷川
(
ほそたにがは
)
の
音
(
おと
)
のさやけさ
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“中山”で始まる語句
中山道
中山靖王
中山世鑑
中山高
中山伝信録
中山府
中山越
中山服
中山寺
中山崎