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一語
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いちご
ふりがな文庫
“
一語
(
いちご
)” の例文
法学士の安田は、はじめからしまいまで
一語
(
いちご
)
も言わずに、下田の子供らのうしろにたって、じっと不思議な死体を
視
(
み
)
つめていた。
誰が何故彼を殺したか
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
遂に
一語
(
いちご
)
も
吐
(
は
)
かなかった怪青年と落付いて
喋
(
しゃべ
)
っていた曽我という男との間に、ほのかに感ぜられる特殊の関係、それにあの不思議な実験だ。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
一語
(
いちご
)
の
中
(
なか
)
に、あらゆる
自暴
(
じばう
)
と
自棄
(
じき
)
と、
不平
(
ふへい
)
と
憎惡
(
ぞうを
)
と、
亂倫
(
らんりん
)
と
悖徳
(
はいとく
)
と、
盲斷
(
まうだん
)
と
決行
(
けつかう
)
とを
想像
(
さうざう
)
して、
是等
(
これら
)
の
一角
(
いつかく
)
に
觸
(
ふ
)
れなければならない
程
(
ほど
)
の
坂井
(
さかゐ
)
の
弟
(
おとうと
)
と
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
も
)
し
作
(
つ
)
くるなら
學校
(
がくかう
)
から
出
(
で
)
た
者
(
もの
)
が
作
(
つく
)
つたのでなければ、とても『
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
を
見
(
み
)
ろ』の
一語
(
いちご
)
で
我等
(
われら
)
が
感
(
かん
)
ずるやうな
物
(
もの
)
は
出來
(
でき
)
ないぞ、
如何
(
どう
)
だろう?』と
兒玉
(
こだま
)
の
説
(
と
)
いたのに
二人
(
ふたり
)
は
異議
(
いぎ
)
なく
贊成
(
さんせい
)
し
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
一年のいとも貴き
一語
(
いちご
)
なり。
カンタタ
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
▼ もっと見る
「気を
附
(
つ
)
け」の
一語
(
いちご
)
。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
何人
(
なんびと
)
が
何用
(
なによう
)
ありて
逢
(
あ
)
ひたしといふにや
親戚
(
しんせき
)
朋友
(
ほういう
)
の
間柄
(
あひだがら
)
にてさへ
面
(
おもて
)
背
(
そむ
)
ける
我
(
われ
)
に
對
(
たい
)
して
一面
(
いちめん
)
の
識
(
しき
)
なく
一語
(
いちご
)
の
交
(
まじ
)
はりなき
然
(
し
)
かも
婦人
(
ふじん
)
が
所用
(
しよよう
)
とは
何事
(
なにごと
)
逢
(
あひ
)
たしとは
何故
(
なにゆゑ
)
人違
(
ひとちが
)
ひと
思
(
おも
)
へば
譯
(
わけ
)
もなければ
彼處
(
かしこ
)
といひ
此處
(
こゝ
)
といひ
乘
(
の
)
り
廻
(
まは
)
りし
方角
(
はうがく
)
の
不審
(
いぶか
)
しさそれすら
事
(
こと
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なるに
頼
(
たの
)
みたきことあり
足
(
あし
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二人は、マッチ箱の裏に書かれた指令文を読み終ると、
合
(
あ
)
わせていた
額
(
ひたい
)
を離して、思わず
互
(
たがい
)
の顔を見合わせた。二人は
一語
(
いちご
)
も発しない。
余程
(
よほど
)
重大な指令と見える。
間諜座事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
もしやと思って、
暗
(
あん
)
に心配していた彼の
掛念
(
けねん
)
の半分は、この
一語
(
いちご
)
で吹き晴らされたと同じ事であった。夫人はいつもほど陽気ではなかった。その代りいつもほど
上
(
うわ
)
っ
調子
(
ちょうし
)
でもなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“一語”の意味
《名詞》
一つの語(単語、語句)。ひとこと。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
語
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
“一語”で始まる語句
一語勢
一語々々
一語一語