“いちご”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イチゴ
語句割合
49.4%
一期33.9%
覆盆子7.5%
一語5.2%
2.9%
白莓0.6%
野苺0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この日比谷公園から程とおからぬ丸ノ内の竜宮劇場りゅうぐうげきじょうでは、レビュウ「赤いいちごの実」を三ヶ月間も続演しているほどだった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
何か事が起ったのかと思って、上り掛けに、書生部屋をのぞいてみたら、直木と誠太郎がたった二人で、白砂糖を振り掛けたいちごを食っていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
第七十三 いちごのジャム これは生の苺へザラメ糖を同じ分量だけ掛けて三時間置いて前の通りの順序で煮ますが決して中を掻き廻してはいけません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
と言って帰って来たのは別儀ではない、私の姉さん、お前、一緒に京都へ行ってくれるかね、お前が行ってくれれば、これも一期いちごの奉公だと心得て
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
故郷ふるさとの水のことごと、柳河や橋のことごと、たまゆらと、空ゆ一期いちごと、我が見ると、飛ぶとかけると、我が和子わこ連れぬ。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つい今の先、この関の蝉丸神社へ一期いちごの思い出に納め奉ってしまったのか、そのいずれかであろうとは推察が届くのであります——竹生島にしても、蝉丸にしても
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
朝顔の苗、覆盆子いちごの苗、花も実もある中に、呼声の仰々しきが二ツありけり、曰く牡丹咲の蛇の目菊、曰くシヽデンキウモンなり
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しかしまた一方からいうと、木の実というばかりでは、広い意味に取っても、覆盆子いちご葡萄ぶどうなどは這入らぬ。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
梨に二十世紀、桃に白桃水蜜桃ができ、葡萄や覆盆子いちごに見事な改良種の現れたのは、いずれも大正以後であろう。
葛飾土産 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
法学士の安田は、はじめからしまいまで一語いちごも言わずに、下田の子供らのうしろにたって、じっと不思議な死体をつめていた。
誰が何故彼を殺したか (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
もしやと思って、あんに心配していた彼の掛念けねんの半分は、この一語いちごで吹き晴らされたと同じ事であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけこの一語いちごなかに、あらゆる自暴じばう自棄じきと、不平ふへい憎惡ぞうを
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
夏は氷盤ひょうばんいちごを盛って、あまき血を、クリームの白きなかにとかし込むところにある。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
下女が来て氷の中へいちごを入れるかレモンを入れるかと尋ねた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いちご初熟はつなりべたいと
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
そして着物の胸をひらいて、大福餅のやうに白いプックリふくらんだ右の乳房を出して、その先の白莓いちごのやうな乳首を二本の指にはさむと、金太の赤い目をひらいて、ポト、ポト、ポトと、白いお乳をしぼりおとしてくれました。
栗ひろひ週間 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
野苺いちごの葉がくれ光よけて、
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)