いちご)” の例文
夏は氷盤ひょうばんいちごを盛って、あまき血を、クリームの白きなかにとかし込むところにある。あるときは熱帯の奇蘭きらんを見よがしに匂わする温室にある。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
顔は天使のように、ふっくりして、黄色い薔薇ばらの感じでありました。唇は小さくいちごのように真赤でした。目は黒く澄んで、どこか悲しみをたたえていました。
ろまん灯籠 (新字新仮名) / 太宰治(著)
いちごやぶれてゐる。
鸚鵡:(フランス) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
下女が来て氷の中へいちごを入れるかレモンを入れるかと尋ねた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いちご初熟はつなりべたいと
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)