“さしかゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差掛45.5%
差懸27.3%
18.2%
指懸9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猶且やはり毎朝まいあさのやうにあさ引立ひきたたず、しづんだ調子てうし横町よこちやう差掛さしかゝると、をりからむかふより二人ふたり囚人しうじんと四にんじゆうふて附添つきそふて兵卒へいそつとに、ぱつたりと出會でつくわす。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
もつとみちのないところ辿たどるのではなかつた。背後うしろに、覚果さめはてぬあかつきゆめまぼろしのこつたやうに、そびへた天守てんしゆ真表まおもて差懸さしかゝつたのは大手道おほてみちで、垂々下だら/\おりの右左みぎひだりは、なかうもれたほりである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此石山の川岸にさしかゝれる所にめづらしき石あり、其かた磨磐ひきうすの如く、上下たひらかにしてめぐりは三角四角五角八角等にして、石工いしやの切立し如く、色は青黒し。是を掘出したるあともありてほらのごとし。
落せしかば誠に勿化もつけの幸ひなりと悦びながら足を早めてはしる程にやがて鈴ヶ森へぞ指懸さしかゝりける斯る所に並木なみきの蔭より中形ちうがた縮緬ちりめんの小袖のすそたか端折はしをり黒繻子くろじゆすおびにてかたむす緋縮緬ひぢりめんたすきかけ貞宗さだむね短刀たんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)