“さしか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差代14.3%
差懸14.3%
差掛14.3%
差替14.3%
差蒐14.3%
擎掛14.3%
映交14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
差代さしかえらあな、金に不足はないし、あの色気じゃかなわねえ、この夏中、あの後家さんに吸いつかれたのが、少なくも五人はあったが、それでも吸い取られずに逃げたのが命拾いで、つかまったのが運の尽きさ
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なくば隱見ゐんけん出沒しゆつぼつ氣長きながわがふねあとうち本船ほんせん何時いつ海水かいすいあさ島嶼たうしよ附近ふきんか、そこ大海礁だいかいせうよこたは波上はじやうにでも差懸さしかかつたときかぜごときたり、くもごとあらはれでゝ
茶店といつてもかたばかりのもので、大きいえのきした差掛さしかけ同様の店をこしらへて、往来ゆききの旅人を休ませてゐた。店には秋らしい柿や栗がならべてあつた。
小夜の中山夜啼石 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
それから先は両側の松林が幹を差替さしかわすばかりに遠くつづいて石畳の路をおおうている、奥にはほんのり暗くて何のあるのも判らない
八幡の森 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
今宵も呉羽之介は、此頃馴染なじんだ奥女中が丁度宿帰りの日に当るのを幸い、しめし合せた茶屋へ行こうと、小梅の隠れ家を出で立って、春夜の微風に頬快く吹かせ乍ら、吾妻橋あづまばしへと差蒐さしかかります。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
通ったですが、村の者がかわがわる高く傘を擎掛さしかけてったですね。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
台傘の朱は、総二階一面軒ごとの毛氈もうせんに、色映交さしかわして、千本ちもと植えたる桜のこずえくるわの空に咲かかる。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)