“差蒐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしかか75.0%
さしか25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女が其処へ差蒐さしかかった時、彼は直ぐ其後へ追付いて居た。此儘このまま黙って過ぎれば只路傍の人として終って了うのである。併も彼は大なる秘密を握って居る。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
例の樅林もみばやしの落葉を踏んで行くと、漸次しだい山路やまみち差蒐さしかかる。岩はにわかけわしくなって来た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
今宵も呉羽之介は、此頃馴染なじんだ奥女中が丁度宿帰りの日に当るのを幸い、しめし合せた茶屋へ行こうと、小梅の隠れ家を出で立って、春夜の微風に頬快く吹かせ乍ら、吾妻橋あづまばしへと差蒐さしかかります。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)