“きな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
28.6%
着馴19.0%
来馴9.5%
来鳴9.5%
気萎9.5%
來慣4.8%
來馴4.8%
来啼4.8%
着做4.8%
規那4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たまらなくなまぐさいような、きな臭いような臭気がするのを、吐いても吐いても吐き切れない胸のわるさであった。
童貞 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ほおのあたりにおのずから愛敬ありて。人の愛をひく風情ふぜいかしらにかざしたるそうびの花もはじぬべし。腹部はさのみほそからねども。洋服は着馴きなれたるとおぼし。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
来馴きなれたうちで戸惑いもせず、暗がりの座敷を一間、壁際を抜けると、次が玄関。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
唐楪葉からゆづりはは高く立ちて、折しく一羽の小鳥来鳴きなけり。宮が胸はあやしうつとふたがりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
時間が経つに従って、一ツ橋勢が益〻気負い、七福神組がそれに反し、気萎きなえするのは当然と云えよう。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
來慣きなれぬ此里に偶〻たま/\來て此話を聞かれしも他生たしやう因縁いんねんと覺ゆれば、歸途かへるさには必らず立寄りて一片の𢌞向ゑかうをせられよ。いかに哀れなる話に候はずや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
りようもんをばくゞりるに正太しようたかねてもあそびに來馴きなれてのみ遠慮ゑんりよいへにもあらねば、あとよりつづいて縁先ゑんさきからそつとあがるを、母親はゝおやるより、おゝ正太しようたさんくださつた
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
冬川は千鳥ぞ来啼きな三本木さんぼんぎべにいうぜんの夜着よぎほす縁に
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
からぬ口髭くちひげはやして、ちひさからぬ鼻に金縁きんぶち目鏡めがねはさみ、五紋いつつもん黒塩瀬くろしほぜの羽織に華紋織かもんおり小袖こそで裾長すそなが着做きなしたるが、六寸の七糸帯しちんおび金鏈子きんぐさりを垂れつつ、大様おほやうおもてを挙げて座中をみまはしたるかたち
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
の研究にるに、彼等は何れも矢毒(即ち野獣を射てこれを毒殺すべくやじりに塗る毒)クラーレ、ヴェラトリンのごとき猛毒の使用を知り、あはせて阿片あへん規那きな大麻おほあさヤラツパ
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)