“おつと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
良人53.8%
15.4%
押取10.3%
所夫5.1%
良君2.6%
御務2.6%
旧夫2.6%
病夫2.6%
膃肭2.6%
追取2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
保雄の妻と成つて以来このかた良人おつとと一緒に貧しい生活に堪へて里家さとから持つて来た丈の衣類は皆子供等の物に縫ひ換へ、帯と云ふ帯は皆売払つて米代に
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「わたしの子は死ななかつた」「わたしのおつとは死ななかつたのだ」と言つて手足に取りすがつて泣き悲しみました。
づは重疊ちようでふむかつて齒向はむかつてでもられようものなら、町内ちやうない夜番よばんにつけても、竹箒たかばうき押取おつとつてたゝかはねばらないところを、とき敵手あひてげてくれるにかぎる。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そこで女は、とやかう思案を煎じつめた挙句、「ままよ」とつぶやいたかと思ふと、さきにその所夫おつとから預けられて、問屋場へ持つて行くべき、少なからぬ、なにがしといふ金を懐中ふところから取り出した。
もつれ糸 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
春枝夫人はるえふじんうるはしきかほは『あら。』とばつかり、その良君おつと顧見かへりみる。わたくし彼方かなたへ! 彼方かなた此方こなたへ! まろぶがごとく※
また松島海軍大佐まつしまかいぐんたいさ令妹れいまいなるかれ夫人ふじんにはまだ面會めんくわいはせぬが、兄君あにぎみ病床やまひ見舞みまはんがめに、暫時しばしでもその良君おつとわかれげ、いとけなたづさへて、浪風なみかぜあら萬里ばんりたびおもむくとは仲々なか/\殊勝しゆしようなる振舞ふるまひよと
煮豆にまめが切れたから、てっか味噌みそを買って来たと云っている。豆腐とうふが五厘高くなったと云っている。裏の専念寺でゆうべ御務おつとめをかあんかあんやっている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
たくみは何よりそれがよい。それでは、お園の旧夫おつととやらを、お前が巧手たくみに取込んで。お園を
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
と寄らず障らぬ云ひ振りをも、継母は何と聞き僻めけむ。今度は病夫おつとに取つてかかり、なほとやかくといひ募る。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
北海の膃肭おつとは、
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
いたづらの子供たちは前後左右から追取おつとりまいて来て、逃げまはる娘の影を思ふがまゝに踏んだ。かれらは十三夜のぼたもちを歌ひはやしながらどつと笑つて立去つた。