“良君(おつと)” の例文
春枝夫人(はるえふじん)の美(うる)はしき顏(かほ)は『あら。』とばつかり、其(その)良君(おつと)を顧見(かへりみ)る。私(わたくし)は彼方(かなた)へ! 彼方(かなた)は此方(こなた)へ! 轉(まろ)ぶがごとく※
また松島海軍大佐(まつしまかいぐんたいさ)の令妹(れいまい)なる彼(かれ)の夫人(ふじん)にはまだ面會(めんくわい)はせぬが、兄君(あにぎみ)の病床(やまひ)を見舞(みま)はんが爲(た)めに、暫時(しばし)でも其(その)良君(おつと)に別(わかれ)を告(つ)げ、幼(いとけな)き兒(こ)を携(たづさ)へて、浪風(なみかぜ)荒(あら)き萬里(ばんり)の旅(たび)に赴(おもむ)くとは仲々(なか/\)殊勝(しゆしよう)なる振舞(ふるまひ)よと