“風姿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なり44.4%
すがた16.7%
とりなり5.6%
なりふり5.6%
ふうし5.6%
ふうつき5.6%
やうだい5.6%
ようだい5.6%
スタイル5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新九郎はその人達を見ると、また一縷いちるの未練をつないで、およその風姿なり恰好かっこうを話し、この街道でそれらしい人を見かけなかったかと訊ねてみた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
行き交う往来の人々など、その娘の際立った風姿すがたに、すき心を刺戟されたと見え、振り返ったり横目で見たりした。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
百草の花のとじめと律義りちぎにも衆芳におくれて折角咲いた黄菊白菊を、何でも御座れに寄集めて小児騙欺こどもだまし木偶でく衣裳べべ、洗張りにのりが過ぎてか何処へ触ッてもゴソゴソとしてギゴチ無さそうな風姿とりなり
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
一人後れし丸髷の、際立つ風姿なりふり眼を注けて、これぞ好き客有難しと、群がる車夫が口々に、奥さんどうどす、お乗りやす、御勝手まで行きまひよかと。先づ京音の悠長を、つと避けて。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
れが月光げつくわうさへぎつてもみ木陰こかげいちじるしくつて、うごかすたびに一せいにがさがさとりながらなみごとうごいて彼等かれら風姿ふうしへてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
紳士の随伴つれと見える両人ふたりの婦人は、一人は今様おはつとかとなえる突兀とっこつたる大丸髷、今一人は落雪ぼっとりとした妙齢の束髪頭、いずれも水際みずぎわの立つ玉ぞろい、面相かおつきといい風姿ふうつきといい、どうも姉妹きょうだいらしく見える。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
すつきり端然しやんと構へたる風姿やうだいと云ひ面貌きりやうといひ水際立つたる男振り、万人が万人とも好かずには居られまじき天晴小気味のよき好漢をとこなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
すっきり端然しゃんと構えたる風姿ようだいといい面貌きりょうといい水際立ったる男振り、万人が万人とも好かずには居られまじき天晴あっぱれ小気味のよき好漢おとこなり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは伊太利イタリアの音楽隊で、モールをちりばめた服装から指揮者コンダクター風姿スタイルから、かなり怪しげな一団であったが、「伊太利人」という吹聴のためか、聴衆ききては黒山のように集まっていた。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)