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顧
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かへ
ふりがな文庫
“
顧
(
かへ
)” の例文
長い一生を
振
(
ふ
)
り
顧
(
かへ
)
つてみても、何一つ碌な事は
仕出来
(
しでか
)
してゐないので、この頃では
他
(
ひと
)
と話す時には、いつもパアシング将軍の舅を自慢する事に決めてゐる。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
余は通り過ぎて振り
顧
(
かへ
)
り、暫し
停立
(
たゝず
)
んで居ると、突然間近なる一軒の障子が
開
(
あ
)
いて一人の男がつと現はれた。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
幾度
(
いくた
)
びか
顧
(
かへ
)
りみて
思
(
おも
)
へば、さてもはした
無
(
な
)
きことなり、
氏
(
うぢ
)
も
知
(
し
)
らず
素性
(
すじやう
)
も
知
(
し
)
らず、
心情
(
こゝろだて
)
も
何
(
なに
)
も
知
(
し
)
れぬ
人
(
ひと
)
に
戀
(
こ
)
ふとは、
我
(
わ
)
れながら
淺
(
あさ
)
ましきことなり、
定
(
さだめ
)
なき
世
(
よ
)
に
定
(
さだ
)
めなき
人
(
ひと
)
を
頼
(
たの
)
む
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
月
(
つき
)
が
改
(
あらたま
)
つて、
役所
(
やくしよ
)
の
動搖
(
どうえう
)
も
是
(
これ
)
で
一段落
(
いちだんらく
)
だと
沙汰
(
さた
)
せられた
時
(
とき
)
、
宗助
(
そうすけ
)
は
生
(
い
)
き
殘
(
のこ
)
つた
自分
(
じぶん
)
の
運命
(
うんめい
)
を
顧
(
かへ
)
りみて、
當然
(
たうぜん
)
の
樣
(
やう
)
にも
思
(
おも
)
つた。
又
(
また
)
偶然
(
ぐうぜん
)
の
樣
(
やう
)
にも
思
(
おも
)
つた。
立
(
た
)
ちながら、
御米
(
およね
)
を
見下
(
みおろ
)
して
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かゝりけれども
猶
(
な
)
ほ一
片
(
ぺん
)
誠忠
(
せいちう
)
の
心
(
こゝろ
)
は
雲
(
くも
)
ともならず
霞
(
かすみ
)
とも
消
(
き
)
えず、
流石
(
さすが
)
に
顧
(
かへ
)
りみるその
折々
(
をり/\
)
は、
慚愧
(
ざんぎ
)
の
汗
(
あせ
)
背
(
そびら
)
に
流
(
なが
)
れて
後悔
(
かうくわい
)
の
念
(
ねん
)
胸
(
むね
)
を
刺
(
さし
)
つゝ、
是
(
こ
)
は
魔神
(
ましん
)
にや
見入
(
みい
)
れられけん、
有
(
あ
)
るまじき
心
(
こゝろ
)
なり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“顧”の解説
顧(こ)は、漢姓のひとつ。『百家姓』の93番目。
(出典:Wikipedia)
顧
常用漢字
中学
部首:⾴
21画
“顧”を含む語句
顧盻
顧客
顧眄
回顧
顧慮
振顧
相顧
後顧
一顧
眷顧
右顧左眄
左顧右眄
四顧
愛顧
顧視
贔顧
見顧
顧愷之
右顧
反顧
...