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頬被
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ほゝかぶり
ふりがな文庫
“
頬被
(
ほゝかぶり
)” の例文
此處
(
こゝ
)
へ
筒袖
(
つゝそで
)
の
片手
(
かたて
)
ゆつたりと
懷
(
ふところ
)
に、
左手
(
ゆんで
)
に
山牛蒡
(
やまごばう
)
を
提
(
ひつさ
)
げて、
頬被
(
ほゝかぶり
)
したる六十ばかりの
親仁
(
おやぢ
)
、ぶらりと
來懸
(
きかゝ
)
るに
路
(
みち
)
を
問
(
と
)
ふことよろしくあり。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
半「
違
(
ちげ
)
えねえ、そう/\
彼処
(
あすこ
)
は
溝
(
どぶ
)
か何かで水でも流れる所と思って居た、おや足音が聞えるぜ、さア/\
頬被
(
ほゝかぶり
)
をしねえ、頭が出るといけねえから」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すぐ
前
(
まへ
)
なる
橋
(
はし
)
の
上
(
うへ
)
に、
頬被
(
ほゝかぶり
)
した
山家
(
やまが
)
の
年増
(
としま
)
が、
苞
(
つと
)
を
開
(
ひら
)
いて、
一人
(
ひとり
)
行
(
ゆ
)
く
人
(
ひと
)
のあとを
通
(
とほ
)
つた、
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
んで、
手
(
て
)
を
擧
(
あ
)
げて、「
大
(
おほき
)
な
自然薯
(
じねんじよ
)
買
(
か
)
うておくれなはらんかいなア。」
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
斯う庭の
面
(
おも
)
を
見詰
(
みつめ
)
ますと、生垣の外に
頬被
(
ほゝかぶり
)
をした男が
佇
(
たゝず
)
んで
居
(
お
)
る様子、
能々
(
よく/\
)
透かして見ますると、飽かぬ別れをいたしたる恋人、
伊之助
(
いのすけ
)
さんではないかと思ったから、
高褄
(
たかづま
)
をとって庭下駄を履き
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奥に
三味
(
さみ
)
の
音
(
ね
)
の聞ゆる
類
(
たぐひ
)
にあらざるを
以
(
もつ
)
て、
頬被
(
ほゝかぶり
)
、
懐手
(
ふところで
)
、湯上りの肩に
置手拭
(
おきてぬぐひ
)
などの
如何
(
いかゞ
)
はしき姿を認めず、
華主
(
とくい
)
まはりの豆府屋、八百屋、魚屋、油屋の
出入
(
しゆつにふ
)
するのみ。
草あやめ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
處
(
ところ
)
へ、
荷車
(
にぐるま
)
が一
臺
(
だい
)
、
前方
(
むかう
)
から
押寄
(
おしよ
)
せるが
如
(
ごと
)
くに
動
(
うご
)
いて、
來
(
き
)
たのは
頬被
(
ほゝかぶり
)
をした
百姓
(
ひやくしやう
)
である。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
このくらゐの
雨
(
あめ
)
は、
竹
(
たけ
)
の
子
(
こ
)
笠
(
がさ
)
に
及
(
およ
)
ぶものかと、
半纏
(
はんてん
)
ばかりの
頬被
(
ほゝかぶり
)
で、
釣棹
(
つりざを
)
を、
刺
(
さ
)
いて
見
(
み
)
しよ、と
腰
(
こし
)
にきめた
村男
(
むらをとこ
)
が、
山笹
(
やまざさ
)
に
七八尾
(
しちはつぴき
)
、
銀色
(
ぎんいろ
)
の
岩魚
(
いはな
)
を
徹
(
とほ
)
したのを、
得意顏
(
したりがほ
)
にぶら
下
(
さ
)
げつゝ
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
頬
部首:⾴
15画
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
“頬”で始まる語句
頬
頬杖
頬冠
頬張
頬辺
頬骨
頬白
頬髯
頬桁
頬笑