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開戸
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ひらきど
ふりがな文庫
“
開戸
(
ひらきど
)” の例文
どうもそんな事も不思議に存じまして、用場へ参ろうと思って、三尺ばかりの
開戸
(
ひらきど
)
がありますから
其処
(
そこ
)
を
開
(
あ
)
けますと、用場ではなく
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
物置にしてある小屋の
開戸
(
ひらきど
)
が半分
開
(
あ
)
いている為めに、身を横にして通らねばならない処さえある。
勾配
(
こうばい
)
のない溝に、
芥
(
ごみ
)
が落ちて水が
淀
(
よど
)
んでいる。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
見て扨は
渠等
(
かれら
)
色事
(
いろごと
)
ならん
究竟
(
くつきやう
)
の事なりと彼の
開戸
(
ひらきど
)
の處へ
行
(
ゆき
)
外
(
そと
)
よりほと/\
叩
(
たゝ
)
きけるに中にはお
竹
(
たけ
)
庭に
下立
(
おりたち
)
何かお忘れ物に候やと
小聲
(
こごゑ
)
に
言
(
い
)
ひながら何心なく戸を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
毒虫が苦しいから、もっと
樹立
(
こだち
)
の少い、広々とした、うるさくない処をと、寺の
境内
(
けいだい
)
に気がついたから、歩き出して、
卵塔場
(
らんとうば
)
の
開戸
(
ひらきど
)
から出て、本堂の前に行った。
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
呼ばれるがまま、わたくしは窓の傍に立ち、勧められるがまま
開戸
(
ひらきど
)
の中に
這入
(
はい
)
って見た。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
以前の
母家
(
おもや
)
から持って来たものであろう。家に不似合な大きな戸棚の並んでいる間から、
中
(
なか
)
の
間
(
ま
)
に通う三
尺間
(
じゃくま
)
を仕切っている重たい杉の
開戸
(
ひらきど
)
を、
軍隊手袋
(
ぐんて
)
を
嵌
(
は
)
めた両手で念入りに検査した。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
成程来て見ると茂左衞門の云った通り入口が
門形
(
もんがたち
)
に成りまして、竹の
打付
(
ぶッつけ
)
の
開戸
(
ひらきど
)
が
片方
(
かた/\
)
明いて居て、
其処
(
そこ
)
に
按腹揉療治
(
あんぷくもみりょうじ
)
という標札が打ってございます。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
毒蟲
(
どくむし
)
が
苦
(
くる
)
しいから、もつと
樹立
(
こだち
)
の
少
(
すくな
)
い、
廣々
(
ひろ/″\
)
とした、うるさくない
處
(
ところ
)
をと、
寺
(
てら
)
の
境内
(
けいだい
)
に
氣
(
き
)
がついたから、
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
して、
卵塔場
(
らんたふば
)
の
開戸
(
ひらきど
)
から
出
(
で
)
て、
本堂
(
ほんだう
)
の
前
(
まへ
)
に
行
(
い
)
つた。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
わざとらしく境の
襖
(
ふすま
)
が明け放しになっていて、長火鉢や
箪笥
(
たんす
)
や
縁起棚
(
えんぎだな
)
などのある八畳から
手水場
(
ちょうずば
)
の
開戸
(
ひらきど
)
まで見通される台処で、おかみさんはたった一人
後向
(
うしろむき
)
になって米を
磨
(
と
)
いでいた。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
取らんと云るゝこと
最
(
いと
)
心苦
(
こゝろぐる
)
しけれど必ず母樣と
倶
(
とも
)
に父御を
宥
(
なだ
)
め申べきにより時節を待ちたまへ我が身に於ては
外
(
ほか
)
に男を
持
(
もつ
)
心
(
こゝろ
)
なしと堅く
誓
(
ちか
)
ひて別れければ
腰元
(
こしもと
)
お竹は
毎度
(
いつも
)
の通り吉三郎を送り
開戸
(
ひらきど
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
唯
(
た
)
だ無茶苦茶に三尺の
開戸
(
ひらきど
)
を
打毀
(
うちこわ
)
して駈出したが、
階子段
(
はしごだん
)
を下りたのか転がり
落
(
おち
)
たのか
些
(
ちっ
)
とも分りません。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こは六畳ばかりの座敷にて一方に
日蔽
(
ひおおい
)
の幕を垂れたり。三方に壁を塗りて、六尺の
開戸
(
ひらきど
)
あり。床の間は一間の板敷なるが懸軸も無く花瓶も無し。ただ床の中央に他に
類
(
たぐい
)
無き置物ありけり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いずれも三尺あるかなしかの
開戸
(
ひらきど
)
の傍に、一尺四方位の窓が適度の高さにあけてある。適度の高さというのは、路地を歩く男の目と、窓の中の
燈火
(
あかり
)
に照らされている女の顔との距離をいうのである。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
大藏は
密
(
そっ
)
と
後
(
あと
)
へ廻って、三尺の
開戸
(
ひらきど
)
を見ますと、慌てゝ締めずにまいったから、戸がばた/\
煽
(
あお
)
るが、外から締りは附けられませんから石を
支
(
か
)
って置きまして、
独言
(
ひとりごと
)
に
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
へえ、
宜
(
よろ
)
しうございます。先「エー
御免下
(
ごめんくだ
)
さい、お
頼
(
たの
)
み
申
(
まうし
)
ます。ト
斯
(
か
)
う
静
(
しづか
)
に
開戸
(
ひらきど
)
を
開
(
あ
)
けなければ
往
(
いか
)
ない。小「へえー。先「エーお
頼
(
たの
)
み
申
(
まう
)
します/\。
小僧
(
こぞう
)
は、ツト
椅子
(
いす
)
を
離
(
はな
)
れて小 ...
西洋の丁稚
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とつか/\と二人で参って門の
開戸
(
ひらきど
)
をギイと左右へ開けまする。
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
開
常用漢字
小3
部首:⾨
12画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
“開戸”で始まる語句
開戸口