“ひらきど”の漢字の書き方と例文
語句割合
開戸100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毒虫が苦しいから、もっと樹立こだちの少い、広々とした、うるさくない処をと、寺の境内けいだいに気がついたから、歩き出して、卵塔場らんとうば開戸ひらきどから出て、本堂の前に行った。
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
呼ばれるがまま、わたくしは窓の傍に立ち、勧められるがまま開戸ひらきどの中に這入はいって見た。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
以前の母家おもやから持って来たものであろう。家に不似合な大きな戸棚の並んでいる間から、なかに通う三尺間じゃくまを仕切っている重たい杉の開戸ひらきどを、軍隊手袋ぐんてめた両手で念入りに検査した。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)