トップ
>
錯
>
あやま
ふりがな文庫
“
錯
(
あやま
)” の例文
頭ごしにうしろに石を投げて、それがどこに落ちるかを見ようとしない、
錯
(
あやま
)
れる託宣への盲目的な服従についてはこれ以上述べまい。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
初から、後になって知られた如き成果を予想し、それを実現せんとする一定の目的を以て行動した如く
錯
(
あやま
)
り認められるのが、常である。
歴史の矛盾性
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
文書を読むに慣れぬしろうとのわたくしであるから、
錯
(
あやま
)
り読み錯り解するかも知れぬが、若しそんな事があつたら、識者の是正を仰ぎたい。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ひろく万国の歴史を読み、治乱興廃の事跡を明らかにし、
此彼
(
しひ
)
相比較せざれば、一方に偏するの弊を生じ、事にあたりて所置を
錯
(
あやま
)
ること多し。
学校の説:(一名、慶応義塾学校の説)
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
猪八戒前生天蓬元帥たり。王母
瑶池
(
ようち
)
の会、酔いに任せて
嫦娥
(
じょうが
)
に戯れし罰に下界へ追われ、
錯
(
あやま
)
って猪の腹より生まれたという。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
僕はこのコクトオの言葉の新時代の芸術家たちに方向を
錯
(
あやま
)
らせることを
惧
(
おそ
)
れてゐる。あらゆる芸術上の傑作は「二二が四」に終つてゐるかも知れない。
続文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
われおもふに、君は男の身を
錯
(
あやま
)
り射給ひしのみにあらず、女の心をも亦錯り射給ひしなり。
雌雄
(
めを
)
は今
雙
(
なら
)
び飛ぶべし。君は唯だこゝに
在
(
いま
)
せ。自由なる快活なる
生計
(
たつき
)
なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
翌日
(
よくじつ
)
、
雨
(
あめ
)
の
晴間
(
はれま
)
を
海
(
うみ
)
に
行
(
ゆ
)
く、
箱根
(
はこね
)
のあなたに、
砂道
(
すなみち
)
を
横切
(
よこぎ
)
りて、
用水
(
ようすゐ
)
のちよろ/\と
蟹
(
かに
)
の
渡
(
わた
)
る
處
(
ところ
)
あり。
雨
(
あめ
)
に
嵩増
(
かさま
)
し
流
(
なが
)
れたるを、
平家
(
へいけ
)
の
落人
(
おちうど
)
悽
(
すさま
)
じき
瀑
(
たき
)
と
錯
(
あやま
)
りけるなり。
因
(
よ
)
りて
名
(
な
)
づく、
又
(
また
)
夜雨
(
よさめ
)
の
瀧
(
たき
)
。
逗子だより
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここに舊辭の誤り
忤
(
たが
)
へるを惜しみ、先紀の
謬
(
あやま
)
り
錯
(
あやま
)
れるを正さまくして、和銅四年
三
九月十八日を以ちて、臣安萬侶に詔して、稗田の阿禮が誦める勅語の舊辭を撰録して、獻上せよと宣りたまへば
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
酔うて
錯
(
あやま
)
り斬る
鄭賢弟
(
ていけんてい
)
。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
錯
(
あやま
)
ち
怒
(
いか
)
ることあつて
不可能
(旧字旧仮名)
/
エミール・ヴェルハーレン
(著)
世間では其論策の内容を
錯
(
あやま
)
り伝へて、廃帝を議したなどゝ云つたり、又洋夷と密約して、
基督
(
きりすと
)
教を公許しようとしてゐるなどゝ云つたりした。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
陳宮先に
錯
(
あやま
)
って殺したは是非もないが、今また何で呂伯奢を殺したかと問うと、操人家に還って妻子の殺されたを見てそのままに置くべきかと答う。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
たしかに、すべての点において単純な生活をする国民——哲学者たちである国民は、動物の労働を使用するなどという大きな
錯
(
あやま
)
ちを犯さないであろう。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
森田にして
錯
(
あやま
)
らざる限は、里恵は山陽が眼鏡を著けて政記を刪定し、筆を
閣
(
さしお
)
き、眼鏡をば脱せずして逝いたと云ふことを否認してゐたやうである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
到処今昔の感に堪へぬのであつた。
旧牛医
(
きうぎうい
)
は嘗て牛医と
錯
(
あやま
)
り認められたことがあつたのを謂ふ。此間江戸にある蘭軒は病のため引込保養をしてゐた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
家に歸つてから、手近い書に就いて谷中の寺を撿したが、長運寺の名は
容易
(
たやす
)
く見附けられなかつた。そこでわたくしは
錯
(
あやま
)
り聞いたかも知れぬと思つた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
同じく連坐せられた十津川の士
上平
(
うへひら
)
(一に
錯
(
あやま
)
つて下平に作る)
主税
(
ちから
)
は新島に流され、これも還ることを得た。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
しかしこれは何事をも鋭く看破する末造の目が、笑止にも愛する女の精神状態を
錯
(
あやま
)
り認めているのである。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
面当てをしよう、思い知らせようと云うような心持が、ゆうべから始終幾分かこの感じに交っていたが、今明るい昼の光の中で考えて見ると、それは
慥
(
たし
)
かに
錯
(
あやま
)
っている。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
さればと云って、読者がもし予を以て文壇に対して耳を
掩
(
おお
)
い目を閉じているものとなしたならば、それは
大
(
おおい
)
に
錯
(
あやま
)
って居るのであろう。予は新聞雑誌も読む。新刊書も読む。
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
これは
大
(
おほい
)
に
錯
(
あやま
)
つてゐる。伊達綱宗は
万治
(
まんぢ
)
元年に歿した父
忠宗
(
たゞむね
)
の
跡
(
あと
)
を継いだ。
踰
(
こ
)
えて三年二月
朔
(
ついたち
)
に小石川の
堀浚
(
ほりざらへ
)
を幕府から命ぜられ、三月に仙台から江戸へ出て、工事を起した。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
壽哉は或はしうさいなどと
訓
(
よ
)
ませてゐたので、すゐさいと聞き
錯
(
あやま
)
られたかも知れない。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そこで初め君との間に保留して置いた距離が次第に短縮するのを、私は妨げようとはしなかった。私の鑑識は或は
錯
(
あやま
)
っていたかも知れない。しかし私は今でも君に欺かれたとは信ぜない。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
錯
常用漢字
中学
部首:⾦
16画
“錯”を含む語句
失錯
交錯
錯誤
錯綜
介錯
錯覚
錯雑
錯乱
倒錯
時代錯誤
錯々
錯覺
御介錯
晁錯
錯雜
錯落
介錯人
盤根錯節
錯倒
錯列
...