“夜雨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やう84.6%
よさめ15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空気も大層冷たくなって、夜雨やうの威がひしひしと身に浸みる。足は恐ろしく冷い。足の裏は痛い。胴ぶるいが出て来て止まらない。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは唐崎の夜雨やうといふのは、夜更けて松の葉のこぼれるのが雨の音に似てゐるからの事で、何も雨に濡れなくともいゝのだといふ事なのだ。
腕に腕をかたく組んで、ずるずると、廊下へ出、そのままぱッと白い夜雨よさめの中へ飛び出した。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
翌日よくじつあめ晴間はれまうみく、箱根はこねのあなたに、砂道すなみち横切よこぎりて、用水ようすゐのちよろ/\とかにわたところあり。あめ嵩増かさまながれたるを、平家へいけ落人おちうどすさまじきたきあやまりけるなり。りてづく、また夜雨よさめたき
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)