赫耀かくえう)” の例文
まして、大王だいわうひざがくれに、ばゞ遣手やりて木乃伊みいらごとくひそんで、あまつさへ脇立わきだち正面しやうめんに、赫耀かくえうとして觀世晉くわんぜおんたせたまふ。小兒衆こどもしうも、むすめたちも、こゝろやすくさいしてよからう。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
無言むごん凝視みつ赫耀かくえう波動はどうけば、夢心地ゆめごこち
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うみみどりさけなるかな。後苑こうゑん牡丹花ぼたんくわ赫耀かくえうとしてしかしづかなるに、たゞひとめぐはち羽音はおとよ、一杵いつしよ二杵にしよブン/\と、ちひさき黄金きんかねる。うたがふらくは、これ、龍宮りうぐうまさときか。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
灼熱しやくねつてんちりあかし、ちまた印度インド更紗サラサかげく。赫耀かくえうたるくさや、孔雀くじやく宇宙うちうかざし、うすもの玉蟲たまむしひかりちりばむれば、松葉牡丹まつばぼたん青蜥蜴あをとかげひそむも、刺繍ぬひとりおびにして、おごれる貴女きぢよよそほひる。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)