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裸體
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はだか
ふりがな文庫
“
裸體
(
はだか
)” の例文
新字:
裸体
「お化けくらゐは三杯
酢
(
ず
)
で喰ひさうな、あの達者な妾のお吉が、
裸體
(
はだか
)
で不忍の池に飛び込んで死んでゐるから驚くぢやありませんか」
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
忽ち四五十人の若者が
裸體
(
はだか
)
になつて海に飛び込む。或人は神輿にかかる。他の人は一人一人鹿島踊の人を背に乘せて渚に運んでやる。
海郷風物記
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
「坊んち來たな。……さア小母はんが
裸體
(
はだか
)
にして檢査してやろ。」と、家内は幼い自分に躍りかゝつて來た。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
……彼の子供は
裸體
(
はだか
)
になつてゐた。ムク/\と堅く肥え太つて、腹部が健康さうにゆるやかな線に波打つてゐる。そして彼にはいつか二三人の弟妹が出來てゐるのであつた。
哀しき父
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
半纏着
(
はんてんぎ
)
は、
水
(
みづ
)
の
淺
(
あさ
)
い
石
(
いし
)
を
起
(
おこ
)
して、
山笹
(
やまざさ
)
をひつたり
挾
(
はさ
)
んで、
細流
(
さいりう
)
に
岩魚
(
いはな
)
を
預
(
あづ
)
けた。
溌剌
(
はつらつ
)
と
言
(
い
)
ふのは
此
(
これ
)
であらう。
水
(
みづ
)
は
尾鰭
(
をひれ
)
を
泳
(
およ
)
がせて
岩
(
いは
)
に
走
(
はし
)
る。そのまゝ、すぼりと
裸體
(
はだか
)
に
成
(
な
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
翌年の春の初め、森の中には未だ所々に雪が殘つてる時分お里は
再
(
また
)
見えなくなつた。
翌日
(
あくるひ
)
、老爺は森の奧の大山毛欅の下で、
裸體
(
はだか
)
にされて血だらけになつてゐる娘の屍を
發見
(
みいだ
)
した。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
彼等
(
かれら
)
は
目鼻
(
めはな
)
にしみる
青
(
あを
)
い
煙
(
けぶり
)
の
中
(
なか
)
に
裸體
(
はだか
)
の
儘
(
まゝ
)
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
る。
煙
(
けぶり
)
が
餘所
(
よそ
)
へ
逸
(
そ
)
れゝば
箕
(
み
)
で
煽
(
あふ
)
つて
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
へ
向
(
むか
)
はせた。おつぎは
勝手
(
かつて
)
の
始末
(
しまつ
)
をしてそれから
井戸端
(
ゐどばた
)
で、だら/\と
垂
(
た
)
れる
汗
(
あせ
)
を
水
(
みづ
)
で
拭
(
ぬぐ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「そんなに窮屈なら
裸體
(
はだか
)
になるさ。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
そんな事を言つて笑はせて居る間に、お松お村の二人の海女は、赤い帶を解いて、クルクルと
裸體
(
はだか
)
になりました。
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
又
(
また
)
地獄
(
ぢごく
)
の
繪
(
ゑ
)
といふと、
意固地
(
いこぢ
)
に
女
(
をんな
)
が
裸體
(
はだか
)
ですから、
氣
(
き
)
に
成
(
な
)
りましたよ、ははは。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「きりもん
着
(
き
)
んとお
父
(
とつ
)
つあんに叱られる。ぽん/\になるのはまだ早い。おゝ寒い寒い。」と、お駒は竹丸が
裸體
(
はだか
)
のまゝ板の間を駈け廻るのを追ひ廻して、ふだん
着
(
ぎ
)
を着せた。さうして
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
さう言ふ平次は、さすがに初秋の夜風が肌寒く、八五郎に
剥
(
む
)
がれたまゝの
裸體
(
はだか
)
で、鼻を
啜
(
すゝ
)
り上げてをります。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「竹さん、一寸早うおいなはれ。
裸體
(
はだか
)
のなりでよいさかい。早う/\。」
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「でも、あの大夕立の中を、神田一番の綺麗な年増が
裸體
(
はだか
)
で屋根を渡つて人殺しに行つたと聽いた時は、全く、そいつを見たら孫子の代までも話の種だらうと思ひましたよ」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お前は腰卷一つの
裸體
(
はだか
)
になつて、物干から屋根に降り、隣りの空地に建てた假舞臺の足場を渡り、あの樂屋から小三郎が忘れて行つた
匕首
(
あひくち
)
を持つて、板塀を越してお園の家の裏から入り
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いよ/\九十八人全部
裸體
(
はだか
)
になつてしまつて、この日の一等は、胸から背へかけて、胴一杯に、
狐
(
きつね
)
の
嫁入
(
よめいり
)
を彫つた遊び人と、背中一面に
大津繪
(
おおつゑ
)
の
藤娘
(
ふぢむすめ
)
を彫つた折助とが爭ふことになりましたが
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大盥
(
おほだらひ
)
は湯を張つたまゝですが、肝腎のお常は一糸も
纒
(
まと
)
はぬ湯上がりの
裸體
(
はだか
)
で、井戸端の柱に自分の
扱帶
(
しごき
)
で縛り付けられ、死んだか目を廻したか、流しの上に投り出されたやうに倒れてゐるのです。
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「第一に小三郎は
昨夜
(
ゆふべ
)
亥刻
(
よつ
)
(十時)少し前に自分の家へ歸つて、
亥刻半
(
よつはん
)
(十一時)には佐竹の
賭場
(
とば
)
へ潜り込み、曉方まで
裸體
(
はだか
)
に剥がれてゐますよ。證人が十人もあるから、こいつは嘘ぢやありません」
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「さぞ綺麗なことだらうな——
裸體
(
はだか
)
で玉の輿に乘るやうぢや」
銭形平次捕物控:224 五つの壺
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「旗本旗野丹後守樣のお小間使が、大泥棒の手先になつて成敗されるが、身許がわからないので、夕刻
裸體
(
はだか
)
に剥いて湯島天神町の辻番に
晒
(
さら
)
し物にするさうだ。心當りの者は申出るやうに、褒美は小判で五兩だとよ」
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お常は、お紋が憎かつたのだ。申し分なく綺麗で、若くて陽氣で、男に大騷ぎされるお紋が、心の底から憎かつたのだ。その上お紋は叔母のお常が井戸端に
裸體
(
はだか
)
で縛られたのは、自分でやつた芝居と見破つたことを
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
裸
常用漢字
中学
部首:⾐
13画
體
部首:⾻
23画
“裸”で始まる語句
裸体
裸
裸足
裸身
裸形
裸蝋燭
裸馬
裸火
裸木
裸虫