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ラテン
ふりがな文庫
“
羅甸
(
ラテン
)” の例文
新村氏は
希臘
(
ギリシヤ
)
語や、
羅甸
(
ラテン
)
語や、
和蘭
(
オランダ
)
語や、そしてやくざな日本語が福神漬のやうに一杯詰つてゐる頭へ手を当てがつてじつと考へた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「父よ、
吾
(
われ
)
も人の子なり——」と法水は、その一行の
羅甸
(
ラテン
)
文字を邦訳して
口誦
(
くちずさ
)
んだが、異様な発見はなおも続けられた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
両巻とも紙数は約六十頁にして、
載
(
の
)
する所の黄金伝説は、上巻八章、下巻十章を数ふ。その他各巻の巻首に著者不明の序文及
羅甸
(
ラテン
)
字を加へたる目次あり。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
春
(
はる
)
が
来
(
き
)
たといつては
莞爾
(
につこり
)
、
何
(
なに
)
か
観
(
み
)
たといつては
莞爾
(
につこり
)
、
元来
(
ぐわんらい
)
があまり
確
(
しつか
)
りした
頭
(
あたま
)
でないのだ。
十歳
(
じつさい
)
の
時
(
とき
)
、
髪剃
(
かみそり
)
を
頂
(
いたゞ
)
いたが、
羅甸
(
ラテン
)
の
御経
(
おきやう
)
はきれいに
失念
(
しつねん
)
して
了
(
しま
)
つた。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
それから一ト月余になるが
羅甸
(
ラテン
)
語と
希臘
(
ギリシヤ
)
語とを
陳
(
なら
)
べた難かしい手紙が来たゞけで顔を見せないから、嬢様
漸
(
やつ
)
と安心して先ず是で十九の厄を免れてノウ/\した。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
夫
(
それ
)
から又
羅甸
(
ラテン
)
讀
(
よみ
)
にしてもクオンチチイを付けて發音しないで、のべつに
羅馬
(
ローマ
)
字綴りの讀み方
見
(
み
)
たやうに
遣
(
や
)
つたのがあるなら、
夫
(
それ
)
も
序
(
ついで
)
に
斷
(
ことわ
)
つて置いて
御遣
(
おや
)
んなさい。
『伝説の時代』序
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
独逸
(
ドイツ
)
人の
強
(
きょう
)
は少しも
露西亜
(
ロシア
)
人の強に優れたものはない。「アングロ・サクソン」に優れたものはない。
羅甸
(
ラテン
)
を代表する
仏蘭西
(
フランス
)
人は、
身体
(
からだ
)
は小さいか知らぬが機敏で力が強い。
吾人の文明運動
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
余はじめその名の相反するを疑い、あるいは
羅甸
(
ラテン
)
の
名
(
めい
)
とす。
後
(
のち
)
、新書を得てはじめてその学の一大変革あるを知る。余がこのことを知るの遅きは、欧州化学社中に入らざるの
過
(
あやま
)
ちとす。
化学改革の大略
(新字新仮名)
/
清水卯三郎
(著)
通訳として
和蘭
(
オランダ
)
の
甲必丹
(
カピタン
)
マンスダール、商人シクス、手代ヰッセールそれに
羅甸
(
ラテン
)
語のやゝ解るドューウといふ者が立合ひ、彼等はこの日取調べる二十五箇条を箇条書にしたものを持ち
イノチガケ:――ヨワン・シローテの殉教――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
石造と言ひたいがその實は所謂
羅甸
(
ラテン
)
區の界隈によく見かける塗屋風の建物だ。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
独逸
(
ドイツ
)
語と、
羅甸
(
ラテン
)
語の二種類で書かれておりますが、これを文献も何も無い宿屋の二階で
僅々
(
きんきん
)
二三週間の間に書き上げられた正木先生の頭脳と、精力からして既に非凡以上と申さねばなりますまい。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この書物は上下二巻
美濃紙摺
(
みのがみずり
)
六十
頁
(
ページ
)
、草書体
交
(
まじ
)
りの
平仮名文
(
ひらかなぶん
)
で、上巻の扉には
羅甸
(
ラテン
)
字で書名を横に書き、その下に漢字で
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「中世の伝説を集めた本でしてね。十四五世紀の
間
(
あいだ
)
に出来たものなんですが、
何分
(
なにぶん
)
原文がひどい
羅甸
(
ラテン
)
なんで——」
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
国土や領域や
羅甸
(
ラテン
)
民族やチユトン人種や
凡
(
すべ
)
て具象的な事項は、今の自分に
左
(
さ
)
した問題になつてゐない。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
日耳曼
(
ゲルマン
)
とアングロサクソン、
羅甸
(
ラテン
)
を代表する
仏蘭西
(
フランス
)
、あるいは東洋の一部及び
土耳其
(
トルコ
)
人も参加している。まだ範囲は広まるかも知れぬ。
印度
(
インド
)
からマホメットにも飛火しそうになった。
吾人の文明運動
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
その中には初歩の
羅甸
(
ラテン
)
語の教科書もあった。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
当時は十二歳の児童なりしが、ストラタフオルドの学校にて、
羅甸
(
ラテン
)
並に
希臘
(
ギリシヤ
)
の初学を卒業せしものなり
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
相手が上田敏氏と島村抱月氏の事だから、
羅甸
(
ラテン
)
語
交
(
まじ
)
りで詩人ホラチウスの話でもしたに相違ないと思ふ人があるかも知れないが、実際は二人とも調子の低い日本語で
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
かの
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
人でも、
希臘
(
ギリシャ
)
羅甸
(
ラテン
)
をやるのが必要であると同じく、学問の研究のためには随分この外国の言葉を学ぶという必要は今日でもまた将来でもある。学問の充分に独立した上のことである。
学問の独立と東京専門学校の創立
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
何も
序
(
ついで
)
ゆゑ申し上げ候へども、秀林院様の「おらつしよ」は日本国の言葉にては無之、
羅甸
(
ラテン
)
とやら申す南蛮国の言葉のよし、わたくしどもの耳には唯「のす、のす」と聞え候間
糸女覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
トドハンタアといへば、名高い数学者で、
加之
(
おまけ
)
に語学の達人で、
希臘
(
ギリシヤ
)
、
羅甸
(
ラテン
)
はいふに及ばず、英仏独伊露の現代語から、ヘブリウ、アラビヤ、ペルシヤ、サンスクリツトの東洋語にも通じてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
上巻の扉には、
羅甸
(
ラテン
)
字にて書名を横書し、その下に漢字にて「御出世以来千五百九十六年、慶長二年三月上旬
鏤刻
(
るこく
)
也」の二行を縦書す。年代の左右には
喇叭
(
らつぱ
)
を吹ける天使の画像あり。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
羅甸
(
ラテン
)
の
諺
(
ことわざ
)
に「少年にして智慧あらば、老年にして力あらば。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
粟野さんの前に出た保吉は別人のように
慇懃
(
いんぎん
)
である。これは少しも虚礼ではない。彼は粟野さんの語学的天才に
頗
(
すこぶ
)
る敬意を
抱
(
いだ
)
いている。
行年
(
ぎょうねん
)
六十の粟野さんは
羅甸
(
ラテン
)
語のシイザアを教えていた。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
之を英国正統なる劇場の始祖とす。(中略)俳優にはウイリヤム・セキスピヤと云へる人あり。当時は十二歳の児童なりしが、ストラタフオルドの学校にて、
羅甸
(
ラテン
)
並に
希臘
(
ギリシヤ
)
の初学を卒業せしものなり。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
羅
常用漢字
中学
部首:⽹
19画
甸
漢検1級
部首:⽥
7画
“羅甸”で始まる語句
羅甸語